2019年7月21日(日)

新欧州委員長の人選、6月下旬までに EU首脳一致

ヨーロッパ
2019/5/29 6:06
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【ブリュッセル=白石透冴】欧州連合(EU)は28日、ブリュッセルで臨時首脳会議を開いた。今秋に任期末を迎えるEU執行機関のトップ欧州委員長などの人事案について、6月下旬までにまとめる考えで一致した。ただ、EUで強い発言力を持つドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領の人選が異なっており、調整に手間取る可能性もある。

メルケル独首相(左)とマクロン仏大統領に、欧州委員長人事を巡る意見の溝がある=ロイター

メルケル独首相(左)とマクロン仏大統領に、欧州委員長人事を巡る意見の溝がある=ロイター

他に今秋に任期末を迎えるのはEU大統領と欧州中央銀行(ECB)総裁など。政治信条、出身国などによって、EUの政策に大きな影響が出るため各国の思惑が交錯する。トゥスクEU大統領は会議終了後の記者会見で「少なくとも女性が2人、要職に就いてほしい」と語った。

最も関心を集める欧州委員長人事について、マクロン氏は28日、記者団に「欧州議会の最大会派から自動的に欧州委員長を選ぶべきではないと合意した」と語った。これまでは最大会派から選ぶ慣例があったが、各国の調整で候補者を絞り込む見通しとなった。

マクロン氏は英EU離脱交渉を担うバルニエ首席交渉官などを推しているもようだ。バルニエ氏は仏外相なども歴任しており、就任すればEU域外との交渉で経験が生かせる強みがある。

一方、メルケル氏は欧州議会の最大会派、欧州人民党(EPP)に属するドイツ人、ウェーバー議員を推す。28日の記者会見では「各国の寛容と妥協が必要だ」と歩み寄りを求めた。

同氏は独産業界の後押しを受け、EUで大企業の合併をもっと認めるべきだなどと主張したことがある。トップに就けば、市場の独占制限などを定めたEU競争法の見直しが進む可能性がある。

メルケル氏とマクロン氏は首脳会議前にも会談したが、溝は埋まっていないようだ。

EU各国は6月20~21日のEU首脳会議での正式合意を目指す。その後、7月の欧州議会で承認を受ける流れだ。ただ、調整が長引く可能性も残る。10月末には英国のEU離脱期限が設定されており、新体制が決まらなければ英国との離脱交渉にも混乱を来しかねない。

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