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小学校のプログラミング教育、地域間で格差拡大の懸念

2020年度に小学校で必修化されるプログラミング教育を巡り、学校や地域間での格差拡大を懸念する声が出ている。文部科学省が28日公表した調査結果で、小規模な自治体ほど授業の開始が遅れている実態が判明した。教える人材や情報の不足が背景にある。

戸田市立戸田南小学校のプログラミングの授業

文科省が全国の教育委員会1745団体に2018年度のプログラミング教育の取り組み状況を聞き、6割近い1011団体から回答を得た。

授業を始めていたのは全体の52.0%で、17年度(16.1%)の約3倍になった。「特に取り組んでいない」は4.5%で、17年度の56.8%から大幅に減った。同省は「モデル校を見学するなどして実行に移す学校が増えた」とみる。

ところが自治体の規模に分けて見ると、市や区では71.5%が授業を実施していたのに対し、町や村などは31.9%にとどまった。「特に取り組んでいない」は市・区が1.6%、町・村は7.5%だった。

差が開いた要因の一つとみられるのが、企業や大学など外部の支援の有無。講師などの人材の派遣で支援を受けたことがある市・区は46.4%、町・村は25.6%だった。教材や指導案の提供でも、市・区は35.9%、町・村は21.0%と差があった。

民間の協力を得て2~3月に管理職向け研修を行った神戸市は「多くの教員はプログラミングの経験がなく、教委の中にも詳しい人は限られる。民間の力を借りられたのはよかった」と話す。

教委内にプログラミング教育の担当者がいる市・区は98.1%、町・村では90.5%。町や村の多くは「何から手をつけたらよいか分からない」「プログラミング教育の趣旨や目的、基本的な考え方の情報が不足している」を課題に挙げた。

小学校での必修化は論理的思考力を養い、プログラミングで動くコンピューターが社会を支えていることを学ぶのが狙い。文科省はインターネットを通じた授業の事例紹介や教員向け教材の普及などを進めるという。

プログラミング教育の推進に取り組むNPO法人みんなのコード(東京)の利根川裕太代表理事は「今後、自治体や学校間の格差が広がる可能性もある。地域の高等専門学校や大学に協力してもらうなど、準備を急ぐ必要がある」としている。

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