2019年8月19日(月)

未来面「あたらしい時代です。」

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 日本経済新聞社は、読者や企業の皆さんと一緒に日本の課題について考え、議論する「未来面」をスタートしました。今期のテーマは「あたらしい時代です。」 革新的なアイデアをお寄せください。企業のトップが選んだ優れたアイデアは新聞紙面や日経電子版で紹介します。アイデアの投稿はこちらから。
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社会の「不」を5G時代にどう解決しますか?
高崎秀雄・日東電工社長 経営者編第3回(6月3日)

2019/6/3 2:00
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来年から日本でも次世代通信規格「5G」のサービスが始まります。大容量のデータを瞬時に送れるようになれば、遠隔医療や超高精細放送、自動運転など様々な分野で大きな変革を起こすことができます。日東電工は今年で創立101年になりますが、次の100年はまずこうした5G時代を後押しする技術で社会に貢献したいと思っています。

日東電工の高崎秀雄社長

日東電工の高崎秀雄社長

そのひとつがプラスチック製の光ファイバー素材です。5Gの技術というと無線通信用の基地局などを思い浮かべますが、5G時代には大量のデータを利用することから、オフィスや家庭内の配線やデータセンターなどにも大量の光ファイバーが使われるようになります。

海底ケーブルなど長距離の光通信にはガラス素材が向いていますが、距離の短い屋内配線などには、ノイズを拾いにくく、簡単に折り曲げたりできるプラスチック製ファイバーが優れています。いろいろな用途が考えられるため、様々なところから引き合いをいただいています。

5Gでは光と電子の信号を変換するコネクターや低誘電基板なども重要になります。もともと絶縁技術から始まった日東電工はこうした材料にも強みがあり、5Gのインフラ整備を支援できると思っています。

5G時代は大量のデータを使うため、光ファイバーもたくさん必要だ

5G時代は大量のデータを使うため、光ファイバーもたくさん必要だ

そうした新しい技術を開発していくため、3年前に「inovas(イノヴァス)」という研究開発拠点を大阪府茨木市に設けました。「イノベーション」と「nova(新星)」を掛け合わせた造語で、お客様や大学などとの「共創」すなわちオープンイノベーションの推進と、従業員の「人財育成」を目指した施設です。

インターンシップの場としても活用しており、「社会における様々な『不』をどう解決しますか」というテーマで新規事業を提案してもらっています。「不」というのは「不便」や「不自由、不足、不安」といった社会的課題を総称した言葉です。

最近はベトナムにおける「不」の解決方法について聞きました。湿気によるカビの問題や塩害などの「不」を解決する日東電工の新規事業を提案するには、現地の事情と日東が持っている技術の両方をしっかり勉強する必要があります。社内では「三新活動」と呼んでいますが、「新しい製品の開発と新しい用途を開拓することで新しい需要を創り出す」という50年以上も続く私たちのマーケティング戦略をここで疑似体験してもらっています。

そこで本日は読者の皆さんに質問です。超高速、同時多数接続、低遅延という3つの要素を持つ5Gは様々な社会課題を解決するツールとなるでしょう。そこから派生する医療技術や制御技術なども世の中を大きく変えていくに違いありません。そんな5Gの時代に皆さんはどんな社会課題をどんなふうに解決していったらよいと考えますか。たくさんのご意見をお待ちしております。

高崎秀雄・日東電工社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから。

■編集委員から 人工知能(AI)やロボットなど新たな技術革新が進む中、それを支える通信インフラとして期待されているのが次世代通信規格の「5G」です。現在の移動通信サービスの100倍もの速度を誇り、大量の端末を同時につないだり、遅延を起こさずに情報を伝えたりすることができます。

5Gの拡大は既存の事業モデルを大きく変えるデジタルトランスフォーメーションを促すと期待されています。5Gの技術を駆使し、「課題先進国」といわれる日本で医療や農業など様々な分野の社会課題を解決していけば、それが新たな日本の強みになっていくに違いありません。

5Gの無線技術は欧州や中国などの通信機器メーカーが世界をリードしています。しかし、5Gを支える光ファイバー網の技術では日本に一日の長があります。さらに日東電工が開発するプラスチック製の光ファイバーなどを使えば、世界の5G市場を日本が後押しすることができるでしょう。(編集委員 関口和一)

◇   ◇

未来面は、日本経済新聞社が読者や企業トップの皆さんと課題を議論し、ともに作っていく紙面です。今回の課題は「社会の『不』を5G時代にどう解決しますか?」です。皆さんからの投稿を募集します。6月13日(木)正午が締め切りです。優れたアイデアを経営者が選んで、次号6月24日(月)付の未来面や日経電子版の未来面サイトで紹介します。

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