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親善試合と南米選手権、「2つの日本代表」の意味
サッカージャーナリスト 大住良之

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2019/5/30 6:30
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5月23日、日本サッカー協会は6月に国内で行われる国際試合の「日本代表」27人のメンバーを発表、翌24日には、それに続いてブラジルで開催されるコパアメリカ(南米選手権)に出場する「日本代表」23人を発表した。「2つの日本代表」に共通するのは9人だけ。なぜこの時期にこんなことになったのだろうか――。

南米選手権メンバーは13人が初代表

6月初めから「日本代表」は異例の長期活動期間に入る。2日に集合して5日にトリニダード・トバゴ戦(豊田)、9日にエルサルバドル戦(宮城)という2つの親善試合をこなした後、11日に日本を出発してブラジルに向かい、15日から7月7日まで行われる南米選手権に出場するのだ。決勝まで進めば活動初日から帰国まで38日間もの長期に及ぶことになる。

3月のボリビア戦で森保監督の指示を受ける南野(左)。堂安らとともに、南米選手権の代表には入らなかった=共同

3月のボリビア戦で森保監督の指示を受ける南野(左)。堂安らとともに、南米選手権の代表には入らなかった=共同

もしこの期間を通じて同じ20数人のメンバーで活動できたら、ことし1月のアジアカップ以来の長期活動となり、2022年ワールドカップに向けてしっかりとしたチームの土台づくりができる期間となるはずだった。

だが昨年11月に出場が発表されて以来、南米選手権については大きな困難が予想されていた。日本が所属する大陸連盟の大会ではなく、「招待参加」という形のため、所属クラブに選手供出を強制することができないからだ。そのうえ、Jリーグは南米選手権の期間中にもリーグ戦の日程を入れた。その結果、クラブとの個別交渉を通じて22歳以下の「東京五輪世代」を中心としたチームを編成せざるを得なかった。

23人中13人が初代表という若手中心のチームとなった。豊富な代表経験をもっているのはGK川島永嗣とFW岡崎慎司の2人にすぎない。昨年来の「森保ジャパン」の中心メンバーといえる選手も、DF冨安健洋、MF柴崎岳、MF中島翔哉の3人しかいない。

その一方、国内での2つの親善試合には、基本的に昨年からことし3月の親善試合までのメンバーを中心としたチームとなっている。そこには「森保ジャパン」の攻撃の核ともいうべきワントップのFW大迫勇也、そして2列目のMF堂安律、南野拓実、中島の4人がそろって入っている。

いわば、「親善試合を正式な『日本代表』で戦い、南米選手権は『日本代表と呼ぶのもはばかられるようなチーム』で参加」というのが、今回の「2つの日本代表」の実態なのだ。

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