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積み立て投資は「下がればラッキー」(運用相談室)

資産運用の悩みは人それぞれ。投資信託をどう選んだらいいのかも年齢や年収、投資経験などで違ってくる。日経電子版の「投資信託サーチ」を使いながら、投信選びのヒントを資産運用のプロが解説する。今回助言してくれるのは、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)の福田猛氏。

【相談内容】Cさんは28歳の独身男性で、神奈川県にひとり暮らし(賃貸)。化学メーカー勤務で月に25万円の手取りがある。社会人になって投資を開始し、毎月1万円を国内株式型のアクティブファンドで積み立てているが、最近この投信のパフォーマンスが落ちてきた。投資を見直す必要はないか悩み始めている。

毎月の積立額は「ボーナス込み」で考えよう!

Cさんのように、投資をしていて迷いが生じるのはよくあることです。パフォーマンスが伸びずに途中でやめてしまう典型的なパターンを避けるには、何のためにやっているのかをはっきりさせることが大切です。ゴール(目標)がなければ長続きしにくく、資産を増やすこともできません。

28歳という若さなら、これからの人生でいろんな選択肢があるでしょう。きっちりした計画は立てにくいかもしれませんが、どんな人生を選んだとしても将来に備えてお金をためる必要はあります。

20~30年という長期で積み立てをしていくと決めたら、毎月いくら拠出できるか計算してみましょう。ボーナスが出る会社に勤めている場合には、それも含めた手取りの年収をベースに考えるのがポイントです。無理なく続けられる金額にするのが大原則ですが、月ごとのお金の出入りだけ見て1万円くらいと思っても、ボーナスも含めて月にならすと3万円に増やせるかもしれません。

運用成績は「価格×量」で決まる

積み立て投資は長期の資産形成に最適な方法です。長続きさせるために重要なのは、その仕組みをよく理解することです。ひとつだけ公式を覚えてください。「運用成績=価格×量」というシンプルなものです。

投資信託にこの公式を当てはめると、「基準価格×口数」となります。1回でまとめてポンと投資する一括投資では量の部分はずっと変わらず、価格の変動で運用成績が決まります。一方、積み立て投資は毎月同じ金額を投資するので、価格が下がったときには量がたくさん買えます。解約しない限り、量は一度増えたら減らないので、価格が上向いたときに運用成績がいち早く回復するのです。

例えば1万円で買った投資信託が5000円まで下がった後、10年かけて1万円に戻した場合、一括投資なら運用損益はようやくプラスマイナスゼロです。ところが積み立て投資なら値下がり局面で量を多く買っているので、10年後に「価格×量」で計算した運用成績はプラスになります。価格が下がると我慢できなくなってしまう人が多いのですが、長期で取り組む積み立て投資なら安く買うチャンス。むしろラッキーなのです。

世界の株式に分散投資を

積み立て投資をする場合、つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)を利用すると月額3万3333円まで税制優遇を受けられます。この制度の対象ファンドであれば国内株式型でも悪くはないですが、できれば投資地域を日本に限定せずに、世界に対象を広げて海外の成長を取り込みつつリスクを分散することをおすすめします。

具体的にどんな投資信託があるか、日経電子版の検索機能(▼マーケット→投資信託→投資信託サーチ→詳細版)を使って探してみましょう。手順は図表Aの通りで、「グローバル株式」に投資するつみたてNISA対象ファンドに絞り込みます。

検索条件に合ったのは9本でした(図表B)。結果は純資産総額の大きい順に並んでいますが、一覧表の右上の窓で「コスト」を選べば信託報酬の安い順、「運用実績」を選べばリターンの高い順に並べ替えができます。

ファンド名をクリックすれば個別投信のページに飛び、運用方針などを確認できます。投資先に日本株を含むかどうかや、先進国株と新興国株の組み入れ割合などはファンドごとに違うので、個別ページで内容を見ながら自分に合ったものを選びましょう。もし新興国株を対象外にしたい場合は検索画面に戻り、分類のチェックを先進国株式の「その他(グローバル)」にすれば検索条件を変更できます。

福田猛氏 
ファイナンシャルスタンダード社長。大手証券会社勤務を経て、2012年にファイナンシャルスタンダード設立。著書に「投資信託 失敗の教訓」(プレジデント社)など。

(QUICK資産運用研究所)

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