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CEOの「べからず集」(十字路)

上場企業の最高経営責任者(CEO)に求められる姿とは何か。教科書的に「べき論」を議論するより、これではだめですよと並べた方が実体がより浮かび上がるものだ。日本取締役協会がCEOのあるべき姿について論点を整理する中で、「CEOべからず集」をまとめている。

CEOの任務・役割を問われれば、取締役会の監督のもと、会社の中長期の価値向上のために戦略を立て、リーダーシップをもって実行する人などと定義づけられる。

対して、べからず集に挙げられるのは次のような人材だ。「出世競争の成れの果ての上がりポスト」「当面の組織構成員の安心安全を優先」「果敢な戦略的決断や痛みを伴う変革を自らのリーダーシップで行わない不作為型」「名誉会長○○取締役みたいな人もいて誰が経営執行上の最高責任者か分からない」

次期CEO選びも、高い資質・能力が求められるのがあるべき論。それに対し、べからず集では「前任者や歴代CEOの専権事項」「年次順送り」「年次・社歴が長い・男性・日本人・それなりに高学歴、が事実上の必要条件」などが、よくないとされる。

解任の方でも、きちんと解任のルールや評価・基準を持っているかが問われ、「取締役会がCEOがその任に耐えないと判断した場合にガチンコで解任する気が無い」「明日にでも取締役会に解任されるという緊張感を持たない」などが、べからず集に並ぶ。

高度成長期の会社運営では、べからず集で指摘されるような人材の方がトップとして機能しやすかったかもしれない。しかし、いま求められるCEO像は全く異なる。

企業経営に道が示された海図はなく、つまずきながらもダイナミックに挑戦し、イノベーションを起こしながら勝ち抜かねばならない。べからず集は、そんなCEOが次々生まれるよう鼓舞しているように読めるのだ。(中萩)

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