デンソーが中国で新エネ車部品の新工場 320億円投資

【広州=川上尚志】デンソーが中国で電気自動車(EV)など新エネルギー車向け部品の新工場を建設することが27日分かった。総投資額は20億元(約320億円)で、2021年の稼働を目指す。世界最大のEV市場である中国での需要拡大に対応し、日系自動車メーカーなどに部品の供給を広げる見込みだ。
中国南部の広東省広州市で、デンソーの現地法人と地元政府がこのほど工場建設について合意した。延べ床面積が約10万平方メートルの工場を建設する計画だ。デンソーは具体的な生産品目や生産能力は明らかにしていないが、21年に稼働し22年から量産を始めるという。
デンソーは世界でハイブリッド車(HV)などの電動車の部品に20年度末までの3年間で約1800億円を投資する計画を公表している。米国ではテネシー州の工場に投資し、HV向けのインバーターなどの生産体制を整えている。デンソーは中国で30を超えるグループ会社を抱え、自動車用のエアコンやエンジン部品などを生産する。
中国でのEVなど新エネ車の販売台数は18年に17年比62%増の125万台で、世界最大の市場だ。中国政府は20年に200万台、25年に700万台に増やす目標を掲げており、今後もEVなど新エネ車の関連部品の需要は膨らむ見通し。
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