2019年7月18日(木)

公明、維新と関係修復急ぐ 同日選観測 背景に
衆院選へすみ分け維持

政治
関西
2019/5/26 20:00
保存
共有
印刷
その他

公明党は大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」について、大阪府本部の立場を従来の「反対」から「賛成」に転換した。夏の参院選に合わせた衆参同日選の観測が浮上するなか、維新との関係修復を急いだ。維新と全面対決に陥れば、衆院選挙区でのすみ分けが崩れる可能性があるためだ。

共同記者会見を終え、握手を交わす大阪維新の会代表の松井・大阪市長(左)と公明党大阪府本部代表の佐藤・衆院議員(25日、大阪市)=共同

共同記者会見を終え、握手を交わす大阪維新の会代表の松井・大阪市長(左)と公明党大阪府本部代表の佐藤・衆院議員(25日、大阪市)=共同

公明党の佐藤茂樹府本部代表は25日、維新の松井一郎代表と記者会見に臨み、都構想の実現に賛成する姿勢を表明した。「維新に対する民意は強いものがある。これを真摯に受け止めなければ公明党の次の発展はない」と語った。

維新は4月の大阪府知事・市長ダブル選で都構想に反対する自民、公明両党が推す候補に圧勝した。維新の創設者である橋下徹氏は選挙後、公明党の現職がいる関西の6つの衆院小選挙区で対抗馬を立てる考えを示した。

公明党の衆院小選挙区選出議員は8人でその大半は関西だ。大阪ダブル選に勝利して勢いがある維新と直接対決することになれば影響は大きい。公明党内では「早期の関係修復が必要だ」との声が上がっていた。

公明党府本部は11日、都構想をめぐる住民投票に協力すると決めた。この時点では都構想自体への賛否は示さなかった。党内には「脅しに屈するような対応は取れない」との意見があった。

維新の松井氏は公明党に都構想への賛同も求めた。圧力になったのが国政選挙での対決の可能性だ。維新と公明は17年4月、住民投票の実施を約束する合意書を水面下で交わす。同年10月の衆院選では維新は関西6選挙区で公明党に対抗馬を立てなかった。今回、両者の関係が改善しなければ、公明党にとっては厳しい衆院選になる。

維新は府議会で過半数を押さえ、市議会でも過半数までわずかの議席数だ。公明党が都構想に反対し続けても、無所属議員などが維新に取り込まれる可能性もある。そうなれば維新が公明党と関係修復する意義は薄れる。公明党は早期の和解を迫られていた。

都構想に反対してきた同党が方針転換するには、支持者への説明が不可欠だ。永田町で衆参同日選の観測が広がってきたのはその理由付けになった。党幹部は「解散風を理由に一気に方針転換できた」と話す。

調整は大阪維新の会と公明党府本部が窓口となった。公明党の山口那津男代表は「府本部が主体的に判断すべきことだ」と述べ、党執行部が前面に立つことは避けた。維新とは憲法改正など国政レベルの課題で立場が異なる。あくまで地域的な対応にとどめ、支持者の理解を得る狙いだった。

松井氏は25日の共同記者会見で、次期衆院選の小選挙区で公明党の現職に刺客を立てる可能性について「今回の合意で信頼関係が高まっていけば、おのずと答えは出る。高度な政治判断をしていくことになる」と語った。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。