ロッテ・清田、読みさえ4戦連発 好調の10年目
当たっている打者は読みもさえている。1点を追う七回1死二塁。ロッテ・清田は初球、代わったばかりの松田遼のカーブを空振りした。「(変化が大きく)思ったより、球が来なかった。でもこの球は初球に使っておしまいだろう、と決め込んで(直球を)待った」

1球ボール球を見逃したあとの高めの速球を、左翼席に運んだ。決め打ちがはまり「打った瞬間行くと思った」。これで4試合連続弾。前夜の九回のソロは同点弾で、結果的に実らなかったが今度は逆転弾。「(一気に)勝ち越せたのがよかった」と留飲を下げた。
開幕当初はベンチスタートだった。今月半ばから好調を買われ、3番で先発している。「(先発で)4打席もらえることが自分にとって楽しいことで、ワクワクして打席に入っている。チャンスで回って来いと思える」。大胆な駆け引きを含め、本来の思い切りの良さを存分に発揮している。
この試合、四回1死満塁の一ゴロ併殺を含め、3打席凡退していたが、この打者だけは前後の打席と脈絡なく打ったり、凡退したりする。そのわからなさが、時にベンチを困らせることもあるが、これだけ肝心なところで打てば文句なし。
今年10年目。唯一規定打席に達した4年前の輝きを取り戻しつつあるベテランが、勝率5割復帰をもたらした。(篠山正幸)
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