2019年6月18日(火)

米軍、対イラン増派規模は抑制 トランプ氏、衝突回避模索か

トランプ政権
中東・アフリカ
北米
2019/5/25 19:48
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【ワシントン=中村亮】トランプ米政権は24日、中東地域に米兵1500人を追加派遣すると明らかにした。米軍はイランの脅威は続くと判断し、情報収集を担う偵察機やミサイル迎撃システムの運用を強化する。米軍の海外活動縮小を唱えるトランプ大統領も「イランへの防御策が必要だ」と容認したが、規模は抑えて軍事衝突を避けたい意向ものぞかせた。

中東に展開する米軍の地対空ミサイル「パトリオット」部隊=ロイター

中東に展開する米軍の地対空ミサイル「パトリオット」部隊=ロイター

トランプ氏は23日、ホワイトハウスでシャナハン国防長官代行と会談して増派を決めた。中東地域を管轄する中央軍が追加派遣を要請していた。トランプ氏は直前まで「現時点で増派は不要だ」と語っていたが、中東駐留の米軍や軍関連施設を守る手段として容認したとみられる。

国防総省高官は24日、記者団に「イランが世界の貿易やエネルギー輸送を妨害しようと部隊を動員した」と語った。アラブ首長国連邦(UAE)沖で起きた石油タンカーへの攻撃にイランが関与したと断定、ペルシャ湾付近で巡航ミサイルを発射できる改造船を動員しようとしたという。イラクの大使館付近にロケット弾を撃ち込んだのもイラン傘下の武装勢力だと主張した。

米軍は「情報収集機能を強化し、イランの脅威をこれまで以上に明確にする」と増派の意義を強調した。偵察機の運用を増やすほか、空中で目的物を迎撃する地対空ミサイル「パトリオット」の部隊の任期を延長する。米政権が5月上旬に派遣を決めた空母や戦略爆撃機に比べ防衛の意味合いが強いが、イラン側は威嚇行為にあたるとして反発する公算が大きい。

ただ増派規模はイランとの緊張が過度に高まらないように配慮した形跡もある。米メディアは5000~1万人規模と事前に報じていた。配置場所に関しても、国防総省はイランとの軍事衝突の可能性が比較的高いイラクやシリア以外に派遣すると説明している。

トランプ氏も24日、「イランが我々との戦いを望んでいるとは思わない」と語った。タカ派のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は軍事攻撃も辞さない構えとの見方があるが、トランプ氏は対話の可能性を排除しておらず、軍事衝突を回避したい意向だ。

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