生保の前期決算、11社が増収 外貨建て頼み鮮明

2019/5/24 23:00
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国内の主な生命保険会社16グループの2019年3月期決算が24日、出そろった。売上高に相当する保険料等収入は11社で増加した。超低金利で円建て保険の販売が厳しいなか、相対的に利回りが高い外貨建て保険の販売を伸ばして補った。人気が高かった経営者向け節税保険も今期は販売が難しくなり、さらに外貨建て保険頼みが強まる可能性がある。

日本生命保険、第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険の大手4グループでは、住友を除く3社が増収だった。

日本生命は前の期比12%増の6兆692億円だった。銀行の窓口で扱う外貨建て保険の販売額が計1兆800億円と前の期の2倍強になった。グループの大樹生命保険(旧三井生命保険)が扱う商品も伸びた。

大手4グループ合計の外貨建て保険の販売額は6割増の約3兆4500億円となった。円建て保険が伸び悩むなか全体の保険料収入を押し上げた。日本生命は「低金利の環境で円建て商品は厳しい」とし、20年3月期も外貨建てに力を入れる。

経営者が節税に役立てられる節税保険も収入を押し上げた。朝日生命保険では18年春に発売した節税効果の高い保険が年換算の保険料ベースで新契約の半分を占めた。

ただ19年2月に国税庁が税務上の扱いを見直す方針を示し、各社が一斉に販売を中止した。6月には新しい指針が出る見込みだが、朝日生命が「今年度の販売計画は現時点でゼロ」とするなど、今期は各社が慎重に見積もっている。

外貨建て保険頼みがさらに強まりそうだが、外貨建てでは契約者からリスクの説明が不十分だと苦情が寄せられるケースが増えている。低金利の環境も続く見込みで、今期の事業環境は厳しくなる可能性がある。

19年3月期のもうけを示す基礎利益は11社が増益だった。日本生命はニッセイ・ウェルス生命保険の連結化に加え、「国内株式の配当金や外国株式を保有する投資信託の分配金が増加した」(朝日智司取締役)。明治安田生命は16年に買収した米スタンコープの増益も寄与し、2期連続で最高益を更新した。

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