2019年6月20日(木)

台湾、19年2.19%成長 貿易摩擦で小幅に下方修正

貿易摩擦
中国・台湾
2019/5/24 20:42
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【台北=伊原健作】台湾の行政院(内閣)主計総処(総務省統計局に相当)は24日、2019年の実質成長率が前年比2.19%になる見通しだと発表した。2月時点の予想から0.08ポイント引き下げた。米中貿易戦争の激化により、主力のIT(情報技術)関連の輸出に逆風が強まる。企業では貿易摩擦を受け中国から台湾へ生産を移すプラスの影響も出てきたが、マイナス面を補い切れない。

20年1月の総統選に向け、景気減速は与党民進党と蔡英文政権への逆風となる(4月、台北市内の総統府で会見する蔡総統)

実質成長率は18年(2.63%)から低下し、3年ぶりの低水準になる見通し。台湾の潜在成長率は3%弱とされ、小幅の下方修正とはいえ景気が鈍化への懸念が強まる。

主計総処の担当者は「貿易摩擦の進行で不透明感が高まっている」と警戒感をあらわにした。モノの輸出は1.17%減と2月時点から1.36ポイント引き下げ、マイナスに転落する見通しになった。主力IT企業の株価が下落し、個人消費を下押しする可能性もある。

トランプ米政権が対中制裁関税を強化するなか、台湾企業は影響を回避するため中国から台湾へとサーバーなどの生産拠点の移転を進めている。台湾での投資増や対米輸出の押し上げなどの好影響が出ているが、全体ではマイナス影響の方が上回っている状況だ。

台湾では来年1月の次期総統選まで8カ月を切っている。景気減速が人々の生活を圧迫すれば、政権維持を目指す与党・民主進歩党(民進党)と蔡英文政権に対する逆風となる。

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