2019年7月19日(金)

障害者施設「反対は差別」 全国初、紛争解決申し立て 横浜市のグループホーム

2019/5/24 19:07 (2019/5/24 21:25更新)
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横浜市に開設予定の知的障害者や精神障害者のグループホームに近隣住民が反対するのは差別にあたるとして、運営会社と入居予定者の家族が24日、市に紛争解決のための相談対応とあっせんの申し立てを行った。

近隣住民から反対運動が起きている横浜市で開設予定のグループホーム(22日)=共同

2016年施行の障害者差別解消法を基に作られた市の条例による手続き。同様の反対運動は各地で起きているが、内閣府などによると申し立ては全国初とみられる。市の担当者は「対応は検討中」としている。

国は精神障害者らが隔離された施設や病院ではなく、地域で暮らせるようにする方針を打ち出している。少人数のグループホームは重要な受け皿で、横浜市の対応が注目される。

申立書やホームを運営する「モアナケア」(同市)によると、都筑区に開設予定のグループホームは最大約20人が入居でき、職員が常駐して生活を支援する。住民の要望で昨年12月以降、地元説明会を繰り返し開いた。

今年3月下旬以降、付近に「子供たちの安全を守れ」と書かれたのぼりや看板が立てられ、5月中旬の内覧会でも住民らが拡声器で反対を訴えた。同社は当初3月開設を目指していたが、市の提案を受けて延期し、6月開設に向け準備。市の承認を待っている。

1月に地元の自治会長名で同社に出された質問状には「登下校の子供が多いが、問題が起こる可能性があるとは思わなかったのか」「夜、入居者が奇声を発することはないか」などと記載。説明会では開設に理解を示す住民もいたが、同社が障害者施設の運営経験がない点や、事前の説明が不足している点に批判が上がった。

申立書は「反対運動は、障害のある人の入居予定がない共同住宅では起こりえない。違法な差別行為だ」と指摘。市が開設を認めない場合も差別にあたるとしている。

モアナケア執行役員の篠田富子さんは「障害は人ごとだと思っている人が多い。もっと理解が進んで、誰もが暮らしやすい地域になってほしい」と話した。〔共同〕

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