メイ英首相、辞任を表明 EU離脱混迷で引責

2019/5/24 18:18 (2019/5/24 21:43更新)
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【ロンドン=中島裕介】英国のメイ首相は24日、6月7日に与党・保守党の党首を辞任する考えを表明した。後任が決まり次第、首相の座も降りる。3月末の期日通りに欧州連合(EU)から離脱できず、その後も英国の離脱方針をまとめきれない混迷の責任を取った。メイ氏の辞任で当面、英政治が混沌とするのは避けられない。

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新首相が次の期限の10月末までに英国内をまとめ、「合意なき離脱」を回避できるかは見通せない。

メイ首相は同日、英首相官邸前で発表した声明で「新しい首相が離脱実現を率いるのが、国益にとって最も良い」と首相から退く意向を示した。「EU離脱を実現できなかったのはとても悔しく、その思いは私の胸に残り続けるだろう」とも語った。最後には声を詰まらせながら声明を読み上げた。

メイ氏は6月上旬に辞任時期を表明する意向を示していた。それまでに離脱議論を決着させるため、自らの離脱案に2度目の国民投票に道を開く条項を追加した。だがこれに閣内や保守党の各方面から非難の声が上がり、想定よりも早い辞任に追い込まれた。

保守党は6月10日ごろから新党首選びに着手し、7月中には新首相を選出できるよう準備に入る。後任の党首にはジョンソン前外相など強硬離脱派が有力視されている。

保守党内にはEUとの関係を維持した穏健な離脱やEU残留を求める議員もおり、新党首にとって党内をまとめるのは簡単ではない。かじ取りを間違えれば党内から離党者が出るなどして、英政界がますます混乱する恐れもある。

メイ首相は2016年7月、サッチャー氏以来の英国史上2人目の女性首相として就任。16年6月の国民投票でEU残留を掲げて敗れたキャメロン前首相の後を継いだ。メイ氏自身も残留派だったが国民投票の結果を重視し、当初はEUとの単一市場から決別する明確な離脱への準備を進めてきた。

だがEU離脱後にアイルランド島に物理的な国境を作らないための具体策などを巡って議論は難航。メイ氏とEUで合意した離脱協定案が3度議会で否決されるなど国内の合意形成が整わず、離脱時期は最長で10月末まで延期されていた。この間、EUからの早期の離脱を目指す閣僚を中心に辞任が相次ぎ、政権の求心力は時間を追うごとに低下し続けていた。

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