2019年6月25日(火)

米、通貨安誘導をけん制 補助金相殺関税の計算見直し

トランプ政権
貿易摩擦
経済
北米
2019/5/24 10:44
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【ワシントン=鳳山太成】米商務省は23日、外国政府の補助を受けて不当に安く輸入された製品に課す「補助金相殺関税」の計算手法を見直すと発表した。どの程度の補助を受けているか計算する際、政府の為替介入による通貨切り下げを考慮することも検討する。どの国の輸入品が対象になるかは不透明だが、実施すれば貿易相手国の通貨安誘導のけん制になる。

商務省が補助金相殺関税のルールを見直し案を公表した。6月下旬まで一般から意見を公募した後、詳細を決めて正式に実施する。

トランプ米大統領は中国を「為替操作国」として批判してきたが、足元では貿易戦争の懸念などで人民元安が進み中国当局は資本流出を警戒する立場だ。米国は多くの中国製品に補助金相殺関税をかけており、将来の為替介入をけん制する効果を持ちそうだ。日本は長く為替介入を実施していないが、将来の介入余地を狭める可能性がある。

補助金相殺関税は商務省が企業の要請を受けて個別の輸入品ごとに補助金の大きさを算出し、関税を上乗せする仕組み。これまでは政府による資金や物品の提供などを補助金とみなしてきたが、政府による通貨切り下げ行為も補助金に含める。

為替操作が過度な通貨安をもたらしているかは米財務省の判断に従う。金融緩和など中央銀行の金融政策や、資本流出など経済環境で通貨安が進んだ場合は補助金とは考えないという。

外国の通貨政策を巡っては財務省が半期の為替報告書を公表しており、日本や中国などを「監視リスト」に指定する。為替操作国に指定すれば追加関税などの経済制裁を発動できる規定がある。

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