米著名ヘッジファンド、投資家に資金返還
【ニューヨーク=伴百江】米著名投資家、デビッド・テッパー氏(61)率いる大手ヘッジファンド、アパルーサ・マネジメントは、顧客投資家の運用資産を返還し、自己資産を運用するファミリーオフィスに転換する。複数の米メディアが報じた。同社の運用資産は約130億ドル(約1兆4千億円)だが、その約7割はテッパー氏自身の資産となっており、残りを顧客に返還する計画だ。
テッパー氏は昨年、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のカロライナ・パンサーズを北米スポーツ史上最高額となる約22億ドルで買収して話題となった。顧客のヘッジファンド運用を止めて、フットボール・チームの運営に注力するとみられている。
ファンド運用成績は好調で、1993年に設立したアパルーサは年率25%程度のリターンを確保。金融危機時にも経営の悪化した銀行株などに投資してその後の株価回復で巨額の利益を得るなど逆張り投資が奏功していた。