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松竹、演者を分身投映する歌舞伎上演 8月京都で

記者会見した中村獅童氏(右から2番目)ら(23日午前、東京・千代田)

松竹は23日、8月に南座(京都市)で上演を予定するNTTの演出技術を取り入れた歌舞伎「超歌舞伎」の詳細を発表した。被写体となる演者の動きを認識して別の場所に投映する技術などを使う。演目には中村獅童さんや音声合成ソフト(ボーカロイド)「初音ミク」を起用。若者や訪日客(インバウンド)など新しい顧客層を取り込む。

「八月南座超歌舞伎」を8月2~26日に上演する。演出にはNTTが開発を進めてきた「Kirari!」と呼ばれる技術を使う。離れた会場のイベントなどを臨場感ある演出で伝えるための技術で、超歌舞伎でもこれまで一部が実際に使われている。

たとえば、背景に特別な加工を施さずに演者の動きだけを認識して別の場所に演者を投映し、劇中で「分身」を表現できる。観客がペンライトを振るなど、舞台と一体となりながら鑑賞できる点も通常の歌舞伎と異なる。

松竹の安孫子正副社長は「松竹のコンテンツとNTTの技術力をかけ合わせ、時代に合った新しい歌舞伎を作り上げた」と力をこめた。中村さんは「歌舞伎とデジタルを融合させることで、若者を振り向かせたい」と意気込みを語った。

「超歌舞伎」はこれまでドワンゴが主催のイベント「ニコニコ超会議」で2016年から毎年上演されてきたが、松竹の劇場での上演は初となる。今回、通常より短い上演時間で安い料金の公演も設け、初めての人も鑑賞しやすいようにした。

松竹の歌舞伎の売り上げは過去10年、250億円規模で推移しており「比較的安定している」(同社)が、主要顧客の年齢層が比較的高く、人口減少で市場の大きな拡大は見込めない。歌舞伎に新しい技術や効果を取り入れることで、若い世代やインバウンドを取り込む狙いだ。

今後、南座以外にも、松竹が運営する劇場も含め、各地で超歌舞伎を上演することを検討する。

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