クアルコムは独禁法違反 スマホ半導体で米地裁判断
ビジネスモデル揺らぐ恐れ

2019/5/23 0:39
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【シリコンバレー=佐藤浩実】米カリフォルニア州サンノゼの地方裁判所は22日までに、米クアルコムがスマートフォンに使う半導体の取引を巡って独占禁止法に違反したとの判断を示した。スマホに関わる知的財産と半導体チップを組み合わせて販売する手法を問題視している。クアルコムは控訴する方針だが、ビジネスモデルの根幹が揺らぐ恐れがある。

米地裁はクアルコムがスマホ向け半導体で独禁法に違反したと判断した=ロイター

米連邦取引委員会(FTC)がクアルコムに対して起こしていた裁判で、サンノゼ地裁のルーシー・コー裁判官が「(同社の商慣行が)通信半導体の競争を長年にわたり阻害してきた」との結論を出した。知財ライセンスの購入状況が通信半導体の供給に影響しないよう、顧客のスマホ企業などと契約条件を再交渉するよう命令。アップルとの取引を念頭に、競合の参入を妨げる独占契約を結ばないよう命じた。命令を順守しているかどうかを、7年間にわたりFTCに報告することも義務付ける。

クアルコムは地裁の判断に反論している。ドン・ローゼンバーグ副社長は22日に「裁判官の結論、事実の解釈、法の適用につよく反対する」との声明を公表。地裁による命令の中止を求め、高等裁判所に上訴する構えだ。ただ、通信半導体の強さを武器に携帯電話やスマホに関わる知財の販売も伸ばすというクアルコムのビジネスモデルが修正を迫られる可能性は高まっており、世界のスマホ産業に影響を及ぼしうる。

FTCとクアルコムの係争は17年1月に始まり、今年1月にサンノゼ地裁での公判が開かれていた。コー裁判官の見解はアップルとクアルコムが知財の対価をめぐって2年あまり続けた訴訟にも影響を及ぼすとみられていたが、地裁判決が出る前の4月中旬に2社は和解を決めた。

クアルコムの株価は22日の米市場で、前日比10%超低い水準で推移している。米政権による中国・華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置が半導体関連株の重荷になるなか、クアルコムはさらなる難題を抱え込むことになる。

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