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銅 4ヶ月ぶり6千ドル割れ 中国景気減速が需要下押し

環境エネ・素材
2019/5/22 18:51
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電子部品や自動車、建材に使う非鉄金属の銅が値下がりしている。国際相場は21日に1トン6000ドルを下回り、4カ月ぶりの安値をつけた。米中の貿易摩擦やハイテク紛争を受け、最大消費国である中国の景気減速懸念が拡大。同国の銅製品輸入が鈍るなど、製造業の実需減少も目立つ。アルミニウムも上昇力は乏しく、非鉄相場は再び下落基調を強めている。

■中国の製品輸入鈍化

中国の景気減速がインフラ整備や建築に使う銅の需要を下押し(出荷前の銅管)

中国の景気減速がインフラ整備や建築に使う銅の需要を下押し(出荷前の銅管)

銅の指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は21日、1トン5996ドルと1月下旬以来の安値をつけた。直近高値の4月中旬より8~9%安い。22日夕時点では5960ドル前後だ。

銅は中国が世界消費の5割を占める。2~4月は米中関係の改善期待や中国の景気刺激策を背景に、相場が6500ドルを超える局面もあった。

だが、米国が昨年に発動した対中関税を引き上げたほか「第4弾」としてスマートフォンを含む新たな制裁を計画。電子部品や銅線向けの需要が減るとの不安が広がった。米商務省が中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への製品輸出を事実上禁じ、投資家がリスクオフの姿勢を強めたことも響いた。

景気減速が自動車や電子部品向けの銅需要を下押しする兆候もある。ひとつは中国による銅製品の輸入量鈍化だ。中国税関総署によると1~3月は11万1438トンと前年同期比17%減った。電子部品に使う伸銅品などが減ったとみられる。

需要の鈍さは実際の取引価格にも反映されている。銅地金の需要家がスポット(随時契約)で取引する際には、地域の需給などを反映した割増金(プレミアム)が加算される。中国の需要家が購入する際に目安となる上海プレミアムは1トン50ドルと前年同期比4割安く、2年1カ月ぶりの低水準。住友商事グローバルリサーチの本間隆行経済部長は「割増金縮小は需要の弱さの証左」と話す。

中国政府の減税策などが市場に織り込まれる一方、銅鉱石の主産地であるチリなどでは目立った供給不安がない。みずほ銀行デリバティブ営業部の能見真行調査役は「米中関係の劇的な改善がない限り、相場は5800ドル前後まで下がってもおかしくない」と話す。

■アルミにも下落波及

銅相場の下落は自動車や電子部品に使う非鉄のアルミニウムにも波及している。ロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は22日夕時点で1トン1790ドル前後。供給不安からいったん上昇したが、需要減懸念に押されて5月中旬から下落し、2年4カ月ぶりの安値圏で推移している。

中国ではアルミ生産大手の信発集団が山西省に持つ原料アルミナの製錬所が汚染物質を流出したとの疑いから生産を停止した。原料の供給が減るとの懸念からアルミは16日、約3週間ぶりの高値をつけた。しかし、その後は銅につられる格好で売りが先行している。

米金属大手アルコアは4月中旬、19年のアルミ需要の伸び率を下方修正した。中国の需要鈍化懸念がくすぶっている。

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