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続・平成経済の反省(大機小機)

2019/5/22 18:45
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前回(4月19日の本欄)に続いて平成時代の反省を続ける。今回指摘したい重要な反省点の一つは、政治が民意に引きずられ過ぎたことだ。その例は多い。

1990年代初頭のバブル末期には「地価の上昇で、一生かけてもマイホームが手に入らない」という民意の不満が高まった。これを受けて、土地関連融資の抑制という劇薬が施行され、公定歩合も繰り返し引き上げられた。こうした「バブルつぶし」の政策はバブルが崩壊し、経済浮揚が必要となった後も続けられ、バブルの傷を大きくした。

不良債権についても、95年に住専処理のために投入を決めた6850億円の公的資金が「金融機関の救済のために税金を使うのか」と民意の大反発を招き、以後、公的資金の投入はタブーとなった。公的資金の大規模な投入は97年に金融危機が現実化するまで見送られ、この間に不良債権は大膨張してしまった。

デフレの弊害への認識も遅れた。80年代後半の円高時に表れた「国際的に見て日本の物価が高いから日本人の生活水準は低いのだ」との「内外価格差論」は「物価が下がれば生活は楽になる」という民意との親和性が高く、その後長い間政府の物価行政の柱となった。これがデフレを防ぐ政策対応が遅れた一因だ。

政治が消費税率の引き上げに過度に神経をとがらせているのも民意への配慮が行き過ぎているからだ。国民の多くは多様な形で公的負担を強いられているが、サラリーマンは所得税や社会保険料は給与から源泉で徴収されているため「負担している」との実感がない。これに対して消費税は、買い物のたびに負担が目に見えて実感される。民意が消費税率の引き上げに敏感なのはこうした「負担感のバイアス」によるものである。

こうした例のように、「経済政策が民意に寄り添い過ぎると、かえって国民福祉を損なうことがある」というのが平成経済の大きな反省点だ。

これを是正し、真に国民福祉につながるような政策体系を作り上げていく必要がある。もちろんそれには簡単な解決手段はないのだが、「できるだけ証拠に基づいた経済政策を立案する(EBPMの議論)」「経済専門家から構成される中立的な独立財政機関を設ける」という提案も出ている。令和経済の大きな課題の一つである。(隅田川)

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