2019年6月19日(水)

諫早開門命令「無効」見直しか 最高裁で弁論へ

社会
2019/5/22 18:53
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国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、潮受け堤防排水門の開門を命じた2010年の確定判決の効力を無効とするよう国が求めた請求異議訴訟で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は22日、上告審の弁論期日を7月26日に指定した。開門命令を無効とし、国側勝訴とした18年7月の二審・福岡高裁判決が見直される可能性がある。

諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)

司法の場では、漁業者側の主張に沿って国に開門を命じた10年の福岡高裁判決(確定)と、営農者側に立って開門差し止めを命じた13年の長崎地裁の仮処分決定(同)という正反対の判断が示されている。

10年の福岡高裁の確定判決に基づき、開門に応じない国には制裁金(1日につき90万円)が命じられた。国は長崎地裁の決定などをあげて、「10年の確定判決時とは事情が変わった」などとして、開門を強制しないよう訴えていた。

14年12月の一審・佐賀地裁判決は国の請求を棄却した。二審・福岡高裁は18年7月の判決で、10年の確定判決の前提となる漁業権はすでに消滅し、開門を求める権利は漁業者側に認められないと判断。確定判決の効力を事実上無効にする判決を言い渡し、国側が逆転勝訴した。漁業者側が上告していた。

最高裁は通常、二審判決を見直す際に当事者双方の意見を聞く弁論を開く。

同事業を巡ってはこの訴訟の他にも、漁業者側は開門、営農者側は開門しないことを求め、それぞれ国を相手に裁判を続けている。

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