2019年6月21日(金)

企業の6割「性別の多様性で業績改善」ILO調べ

ヨーロッパ
2019/5/22 21:00
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【ジュネーブ=細川倫太郎】国際労働機関(ILO)は22日、ビジネスと女性に関する調査報告書を発表した。約6割の企業が職場での性別の多様性が業績を改善させたと回答した。消費者ニーズの的確な把握や、会社の評価の向上などが背景にある。一方、役職が上がるにつれ、女性の活躍の場が少なくなる課題も浮かび上がっている。

世界70カ国、約1万3千社を対象に調査した。大企業が3割、中小企業が7割となっている。

報告書によると、業績が改善した企業のうち、4分の3は利益が5~20%増加した。世界の購買力の7割以上は女性が占めるといわれ、商品やサービスの開発に女性の視点が重要とみている企業は多い。性別の多様化は生産性や会社の評価を高めるとの回答も目立つ。

ただ、経営における男女格差は依然大きい。5割を超える企業が中間管理職以上になると女性比率は30%未満と回答した。役職が上がれば上がるほど、女性が少なくなる傾向にあり、最高経営責任者(CEO)が女性の企業は21.7%だった。

女性が意思決定できる役職に就くことへの障害として、ILOは女性管理職が人事や広報など一部の職種に集中している点を挙げている。経営幹部に選ばれるためには、営業や製品開発など幅広い経験が不可欠とみる。

ILOは女性の活躍に向け、男女の賃金格差の縮小や柔軟な勤務体系、女性が昇進できる環境づくりなどが必要と指摘。「企業は性別のバランスを単に人事の問題ではなく、経営に最も重要なポイントとしてとらえるべきだ」と強調する。

ILOが今年3月にまとめた報告書によると、日本は管理職に占める女性の割合は12%と主要7カ国(G7)では最下位。女性のリーダー層への登用は遅れている。

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