2019年6月17日(月)

いじめで同級生に賠償命令 熊本の高1自殺

九州・沖縄
社会
2019/5/22 16:16 (2019/5/22 20:21更新)
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熊本県立高1年の女子生徒(当時15)が2013年に自殺したのは学校がいじめに適切な対応を取らなかったためだなどとして、遺族が県と同級生に損害賠償を求めた訴訟で、熊本地裁は22日、いじめを一部認めて同級生に11万円の支払いを命じた。自殺に関する学校側の責任は否定し、県への請求は棄却した。

小野寺優子裁判長は、同じ寮の同級生が、無料通信アプリLINE(ライン)で生徒に「汚い」「逃げんなや」などと送信したことは脅迫に当たり、中学の卒業アルバムへの落書きも違法だとした。遺族側は、身体的特徴をからかう悪口もいじめと訴えたが「口げんかの範囲は超えない」と退けた。遺族側は同級生にはいじめ行為の賠償のみを求めており、判決は自殺に関する同級生の責任には言及しなかった。

学校側の対応については、生徒の悩みなどを問うテストで「死にたいと思う時がある」と回答したのに、担任が寮を管理する教諭に伝えなかったことは安全配慮義務違反だと指摘。ただ、そうした違反が自殺の原因になったとは認めなかった。

生徒の母親(51)は判決後の記者会見で「娘がいない毎日は地獄だ。寮を管理する教諭の責任が認められるまで娘に良い報告はできない」と話し、控訴の意向を示した。蒲島郁夫知事は「県の主張は認められたと受け止めている。再発防止に全力を尽くす」とコメントした。

判決によると、女子生徒は13年4月に入学し、同年8月、自宅で首をつって自殺した。県の第三者委員会は17年、いじめを認定する一方「自殺の直接の原因は特定できない」とする報告書をまとめている。〔共同〕

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