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「思っていたのと違う」 若手社会人8割が体験 早期離職の危険も

入社3年以内の若手社会人の約8割が、入社前のイメージと現実が異なっていたと感じていることがわかった。パーソルホールディングスの子会社が22日発表した調査によると、給与水準や仕事の裁量が想定よりも悪いと感じている社会人が多い。売り手市場の採用活動が続くなか、企業は前向きな情報をアピールしがちだが、実態との落差が激しいと早期離職につながる可能性が高まりそうだ。

パーソル総合研究所(東京・港)とパーソルキャリア(東京・千代田)が共同で調べた。2月22~25日にインターネットを通じて、入社3年以内の大卒社会人600人と入社3年以内に離職した200人に聞いた。

入社前に抱いていたイメージと入社後の実態に差がある「リアリティ・ショック」を感じていると答えたのは76.6%に達した。具体的にイメージと違っていたことを複数回答で尋ねたところ、「給料・報酬の高さ」が37.4%で最も多かった。

求人情報で初任給など給与水準を示す企業は多いが、基本給のほかに各種手当などを含めている場合も少なくない。パーソル総研の小林祐児氏は「業績の影響を受ける賞与や税金などを差し引いた手取り額は分かりにくく落差を感じやすい」とみる。

仕事内容への不満も目立つ。「仕事で与えられる裁量の程度」は31.5%、「仕事から得られる達成感」は31.3%に達した。「仕事のやりがい」という答えも30%あった。インターンシップなどを経験する学生が増えているが、限られた時間のなかで実態を知るのは簡単ではないようだ。

リアリティ・ショックの大きさによって会社に対する満足度が大きく異なることもわかった。イメージと実態の差が小さい人は入社時から3年目までの満足度が70%程度であまり変わらない。

これに対して差が大きい人は内定承諾直後は約70%あった満足度が社会人1年目で12%まで急落した。さらに、早期離職した人の半数が入社後に落差を感じることが多かったと答えており、「落差の大きさは離職にもつながりやすい」(小林氏)。

落差が大きい社員は単にイメージと違っただけでなく、社内に育成システムなどが整っていないため、仕事に前向きに取り組む意欲を取り戻す機会も得られていないという。小林氏は「人事部内で採用と定着・育成を担うチームが分かれている場合、入社時の適性が仕事で生かされないことがある」と指摘する。

人手不足が激しくなるなか、若手社員の早期離職は大きな損失だ。企業はイメージとの落差を小さくするための広報活動などに注力すると同時に、採用後の定着に向けたサポート体制の整備が一段と重要になっている。

(桜井豪)

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