2019年6月27日(木)

対中輸出2カ月連続減 4月6.3%減、成長鈍化響く

経済
2019/5/22 12:03
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財務省が22日発表した貿易統計によると、4月の輸出は前年同月比2.4%減の6兆6588億円だった。このうち中国向けは6.3%減り、2カ月連続で前年を下回った。中国経済の減速などでアジア各地で輸出が停滞する流れが続いた。輸入は6兆5983億円と6.4%増え、輸出額から輸入額を引いた貿易収支の黒字は604億円と9割減少した。

4月の中国向け輸出は1兆2329億円。半導体等電子部品が21.5%減ったほか、半導体等製造装置が41%減った。金属加工機械や自動車部品の減少も目立った。食料品も8.2%減り、政府が掲げる「食品輸出1兆円」の目標達成へブレーキがかかった。

第一生命経済研究所の小池理人副主任エコノミストは「中国は減税など景気刺激策を打っているが、米中の貿易摩擦による成長鈍化は免れない。日本からの輸出も当面は底打ちしづらい」とみている。

輸出は多くのアジアの国・地域で振るわなかった。韓国向けが4.2%減ったほか、台湾(2.7%減)、シンガポール(3.9%減)、香港(1.8%減)などで減少した。ベトナムやインドは増加したものの、米中貿易戦争や中国減速の影響がアジア各地に広がり、日本からの輸出に響いている可能性がある。

米国向け輸出は9.6%増えたものの、欧州連合(EU)向けは2.6%減った。特にEUからの離脱を目指している英国向けが10.4%減と大きく減った。

一方、4月の輸入で大きく増えたのは、原油や天然ガスを含む鉱物性燃料。同7%増の1兆4694億円に拡大した。原油・粗油の輸入単価が上昇したことが押し上げた。米国の経済制裁によるイラン産原油の全面禁輸を5月に控え、輸入が増えた可能性がある。

輸入を地域別にみると、中国からが5.9%増えた。鉱物性燃料の主要な調達先である中東からが3.3%増え、このうちイランは9倍に増えた。EUからの輸入も10.6%増え、2月に発効した日本とEUの経済連携協定(EPA)の影響から肉類が46%増えた。

20日に内閣府が発表した1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、輸入の急減がGDPを計算上押し上げ、実質ベースで年率2.1%増となった。輸入増の流れが続けば、1~3月期とは逆に4~6月期以降のGDPの下押し要因になる。

貿易収支は3カ月連続の黒字を維持したが、黒字額は90.3%の大幅減となった。

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