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長崎のインバウンド伸び悩み「アクセス改善や誘客策を」日銀

長崎県への訪日外国人(インバウンド)の伸びが鈍っている――。日本銀行長崎支店はこのほど九州・沖縄の他県に比べて訪日客が増えていないことを指摘したリポートをまとめた。中国人を乗せたクルーズ船の入港減少などが影響し、誘客が伸び悩んでいることが浮き彫りになった。世界文化遺産やグルメなどポテンシャルを生かし、誘客策を強化することを提案している。

日銀長崎支店が法務省や観光庁などのデータを分析したところ、長崎県を訪れる外国人観光客はクルーズ船による中国人と対馬を訪れる韓国人が多く、台湾や香港からが少ないことが分かった。寄港するクルーズ船も日帰り客が中心で、訪日外国人の延べ宿泊者数は横ばい。宿泊者数のこの5年間の伸び率は九州・沖縄で最低、全国でもワースト2位となっている。

外国人の入国地は長崎港や対馬市の比田勝港などで9割以上を占め、長崎空港は2%に満たない。ただ中国のクルーズ船人気の一巡で、2018年の寄港数は前年比6%減の322隻だった。

長崎空港の利用者も九州の他地域が伸びるなか、航空路線の少なさから伸び悩む。九州の他県からの流入も福岡―大分間や福岡―熊本間、熊本―大分間が多い中、長崎―福岡間の増加ベースは緩やか。日銀の平家達史長崎支店長は「九州西端に位置する地理的制約は大きい」と話す。

九州の他県が台湾や香港からの誘客も多いことと比べ、長崎は中国と韓国からが9割超を占める。低所得層の比率が高いのも特徴で、全国で8番目の水準だ。

長崎には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」など2つの世界文化遺産があり、漁獲量全国2位の水産物に加え、豊かな自然やグルメなど観光資源に恵まれている。平家支店長は「このままでは魅力の宝庫が倉庫になってしまう。交通アクセス改善やターゲットとする国や顧客層を絞り込む施策に取り組むことが必要だ」と指摘している。

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