2019年6月27日(木)

スリランカ爆破テロから1カ月 宗教対立で分断深まる

南西ア・オセアニア
2019/5/21 19:37
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【ムンバイ=早川麗】スリランカで日本人を含む250人以上が死亡した連続爆破テロから21日で1カ月となった。キリスト教徒や外国人を狙った実行犯はイスラム過激派のメンバーだと指摘され、異教徒間の不信が強まってきた。宗教や民族の違いを背景にした内戦が10年前に終結し安定を取り戻していた同国だが、イスラム教徒がらみの衝突が相次ぎ、社会の分断は深まる傾向にある。

自宅やバイクが燃やされ、涙を流すイスラム教徒の女性(14日、スリランカ中部)=ロイター

12日には北西部を中心にモスク(イスラム教礼拝所)や同教徒の店、自宅などへの襲撃が相次いだ。イスラム教徒がフェイスブックに投稿した内容が脅しと受け止められたとされる。混乱は13日以降も続き、少なくとも同教徒の男性1人が死亡した。全土に夜間外出禁止令が出て、100人以上の身柄が拘束された。

5日には最大都市コロンボの近郊でキリスト教徒とイスラム教徒が衝突し、夜間外出禁止令が発令されていた。この地域はキリスト教徒が多く、テロでは教会が爆破され100人以上が死んだ。

4月21日の連続爆破テロではコロンボの3つの高級ホテルや、各地の3つの教会などが標的になった。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。捜査当局はISの支援を受けた国内のイスラム過激派「ナショナル・タウヒード・ジャマア」が関与した自爆テロだとみている。

スリランカの人口は約2100万人で、仏教徒が7割を占める。ほかの宗教の信者はいずれも少数派だ。分離独立を目指すヒンズー教徒らの武装組織と政府軍の内戦は多数の犠牲者を出し、2009年5月に終結した。

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