2019年6月16日(日)

急な雨 傘をシェア、LINE 福岡でスタートアップ連携拡大

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2019/5/21 17:38
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急に雨に降られたら、店などに置かれた傘を借り、晴れたら近くの傘立てに返却――。梅雨の季節が近づく福岡市で21日、傘をシェアするサービスが始まった。LINE子会社のLINE Fukuoka(福岡市)がスタートアップのネイチャー・イノベーション・グループ(東京・渋谷、丸川照司社長)の傘シェアサービス「アイカサ」と提携。LINEのスマートフォン(スマホ)決済サービスをテコに、福岡でスタートアップとの連携を拡大する。

傘のシェアサービスで会見するLINE Fukuokaの鈴木COO(中)ら(21日、福岡市)

傘のシェアサービスで会見するLINE Fukuokaの鈴木COO(中)ら(21日、福岡市)

「アイカサと組めば、スマホ1つで便利な生活を送れる『スマートシティ』がさらに促進される」。同日、福岡市内で開いた会見で、LINE Fukuokaの鈴木優輔最高執行責任者(COO)はこう強調した。

アイカサは街中に置かれた傘に記載されたQRコードをスマホで読み取ると、開いて利用できる。傘立てに返却後、再びQRを読み取ると終了する仕組み。1日70円という安価な利用料で、LINEのスマホ決済「LINE Pay」を通じた支払いもできる。

傘のQRコードをスマホで読み込む高島市長(21日、福岡市)

傘のQRコードをスマホで読み込む高島市長(21日、福岡市)

アイカサはこれまでローソンなどと組み、東京都や埼玉県など首都圏でサービスを展開してきた。地方進出は福岡が初めて。傘立ては西日本シティ銀行の一部支店や大手商業施設のキャナルシティ博多など、41カ所に設置し、今後順次増やしていく。

アイカサを運営するネイチャー・イノベーション・グループは2018年に設立したばかり。LINE Fukuokaが福岡での事業展開を後押しする。福岡市で6月までにLINE Payで決済をすれば、1日の利用料を1円にするキャンペーンを実施する。

13年に福岡に拠点を開設したLINEは福岡市と協力し、IT(情報技術)を活用して市民の利便性を高める「スマートシティ構想」を掲げる。福岡では当初は顧客対応や営業支援を担っていたが、その後スマホ決済の普及に取り組んできた。

シェアサービスにはスマホ決済が欠かせない。傘のシェアサービスは同構想におけるスタートアップとの協業の第1号案件。鈴木COOは「LINEをプラットフォームに、優れたサービスを持ったベンチャーなどと協業が広がっていけば」と、今後他社との連携を広げる考えだ。

福岡市の高島宗一郎市長はLINEのように成長したIT企業が後発のスタートアップを支援しながら新サービスの創業を加速させる「エコシステム」の構築を目指しており、今回のような連携を後押ししている。(荒牧寛人)

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