2019年6月17日(月)

世界貿易、低水準続く WTO予測 米中摩擦などで

トランプ政権
貿易摩擦
ヨーロッパ
2019/5/21 3:23
保存
共有
印刷
その他

【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易機関(WTO)が20日発表した2019年4~6月期の世界貿易予測指数は96.3だった。前期(1~3月期)と同じ数値で、米中貿易摩擦の影響などで低水準が続いている。5月に入ってからの米国の対中追加関税の発表は反映されておらず、WTOは「もし貿易の緊張が緩和されなければ、指数はさらに悪くなる」とする。

英国では自動車生産が落ち込んでいる=ロイター

指数は輸出受注や自動車生産・販売などから算出する。基準値の100を上回れば貿易の拡大、下回れば縮小を示し、世界貿易の実態をいち早く把握できるとされる。指数は前期に2010年3月以来約9年ぶりの低水準に落ち込んだ。

判断の基となる全7項目のうち、5項目が低下した。特に自動車生産・販売や、航空貨物の低迷が目立つ。モノの貿易量や港のコンテナ貨物取扱量も下がったが、かろうじて100を上回った。

世界経済の不透明感は強まっている。トランプ米大統領は5日に中国への関税引き上げを表明し、6月末以降にほぼすべての中国製品に制裁関税が課される見通し。一方、中国も報復関税を発表している。英国の欧州連合(EU)離脱を巡っては、サプライチェーンの混乱も予想される。仮に合意なき離脱となれば、EU向け自動車輸出の関税は現在のゼロから10%に突如上がる。

WTOは19年の貿易量の前年比伸び率を2.6%と予測するが、米中が打開策で早期に合意できなければ、「下方修正するリスクは極めて高い」としている。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報