中国の前証券監督トップ、規律違反で調査

2019/5/20 18:00
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【北京=原田逸策】中国の証券監督当局の前トップである劉士余氏が、規律違反や法律違反の疑いで共産党中央規律検査委員会などの調査を受けていることがわかった。国営新華社が報じた。習近平(シー・ジンピン)指導部は閣僚級の官僚の摘発を続けることで、党内を引き締める狙いがあるとみられる。

劉氏は2016年3月から19年1月まで証券監督管理委員会(証監会)の主席を務めた。1月に日本の農協に似た組織である中華全国供銷合作総社の理事会主任に転出した。証監会主席は閣僚級ポストで、同主席を経て中国人民銀行のトップに昇進した例もある。

劉氏の転出先は見劣りし、株価下落や新しい株式市場「科創板」の開設準備が遅れた責任を取って事実上、更迭されたとの見方があった。

劉氏は党規律委と国家監察委員会の調査を受けている。調査に進んで協力しているという。新華社の報道も劉氏を「同志」と呼び、規律違反を形容する決まり文句である「重大な」の表現もない。調査の結果次第だが、比較的に軽い処分で済む可能性もまだ残る。

現在のポストは就いて間もなく、証監会主席時代の規律違反を問われたとみられる。具体的にどんな違反があったかは不明だが、中国メディアは劉氏の出身地である江蘇省の地方銀行との関係を報じる。この銀行は債券取引にからむ腐敗が見つかって地元で調査を受けており、その調査の過程で劉氏の関与が浮かんだ可能性があるという。

金融関連では17年4月、保険監督管理委員会の主席を務めていた項俊波氏が党規律委の調査を受け、その後に辞任している。

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