2019年8月24日(土)

九州・沖縄企業 経常9%減益 上場53社前期、老朽対策や人件費響く

2019/5/21 7:01
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九州・沖縄企業の業績が足踏みしている。20日に出そろった上場53社の2019年3月期決算で、経常損益の合計は前の期比9%の減益だった。エネルギー、鉄道といったインフラ企業が老朽対策や人件費増で苦戦。製造業も中国経済の減速などで2ケタ減益になるケースがあった。約半数の企業は増収・損益改善と健闘したが、今期も海外経済の変調やコスト増に対応が迫られそうだ。

前の期と比較できる九州・沖縄に本社を置く上場企業(金融機関を除く)の前期決算を集計した。7割強の41社が増収となった一方、経常損益の改善(増益や赤字幅縮小)は6割弱の30社にとどまった。

全体の経常減益はインフラ企業の損益悪化が響いた。九州電力は3%増収だったが、経常益が29%減の525億円にとどまった。送配電設備の維持・補修費用が膨らんだ。暖冬で冬場の電力需要が伸びず、海外事業の不振で持ち分法投資損失も計上した。

西部ガスもガス料金の引き上げで増収だったが燃料価格の上昇を吸収しきれず、10%減益。沖縄電力も3期ぶりの減益だった。電気・ガスの小売り自由化で顧客獲得競争が激しくなっており、各社は営業要員の人件費も負担になっている。

鉄道では設備投資の費用増が重荷だった。JR九州は建機販売のキャタピラー九州の完全子会社化が寄与し6%増収ながら、老朽化施設・車両の更新などで減価償却費が増えて1%減益だった。西日本鉄道も福岡市中心部の再開発「天神ビッグバン」に投資拡大した影響で7%減益だった。

機械などの製造業は海外経済の減速が痛手となった。TOTOは利益率の高い中国で高級住宅の規制強化が響き、温水洗浄便座「ウォシュレット」などの販売低調で21%減益に。平田機工はスマートフォンなどに使う有機ELパネルが生産調整局面に入り、製造装置の受注が鈍化して31%減益となった。

一方、外食・食品では時短調理など時流に乗った商品やサービスを提供した企業の業績が好調だった。ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングスは海外で新規出店を進めて増収増益に。ピエトロは簡単に味付けできるパスタソースの販売が好調で2期連続の増益を確保した。

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