2019年6月18日(火)

輸入減少が懸念材料 1~3月GDP2.1%増
茂木大臣「増加傾向崩れず」

経済
2019/5/20 11:41
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内閣府が20日発表した1~3月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質ベースで2四半期連続の増加となった。ただ米中の貿易摩擦で外需の先行き不透明感は強い。景気の先行きは、外需の落ち込みを補う内需の持続力が焦点になる。茂木敏充経済財政・再生相は同日の記者会見で「内需の増加傾向は崩れていない」と述べた。

GDP速報値の発表を受け、記者会見する茂木経済再生相(20日午前、内閣府)

GDPの過半を占める個人消費は実質で前期比0.1%減、民間企業の設備投資は0.3%減だった。いずれも2四半期ぶりのマイナスだったが、茂木氏は「前期の反動によるところもある」として、なお内需は底堅いとの見方を示した。

好材料は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が安定していることだ。雇用者報酬は実質の季節調整値で前期比0.1%増。18年度を通してみても前年度比2.1%増と伸びが続く。茂木氏は「雇用所得環境の改善や高水準にある企業収益など、内需を支えるファンダメンタルズはこれまで同様しっかりしていることに変わりはない」と強調する。

ただ気がかりなのは輸入の減少だ。前期比で4.6%減と10年ぶりの大幅な落ち込みだ。計算上はGDPの外需分を押し上げているが、国内の経済活動の停滞を映している可能性が高い。

もともと中国経済の減速で輸出・生産にはブレーキがかかっている。生産関連の統計が占めるウエートが大きい景気動向指数が機械的にはじく景気の基調判断は13日公表の3月分が「悪化」に転じている。

1~3月の実質成長率が市場予測を上回り、2四半期連続のプラスを保ったことで景気の息切れ懸念はひとまず薄れた感もあるが、数字ほど経済の実態は良くないとみられ、先行きの不透明感はなおぬぐえない。

米中の貿易摩擦が一段と激化すれば、消費者や企業のマインドにも影を落としかねない。10月に消費税率の引き上げを控え、消費者の節約志向が強まる可能性もある。

政府の正式な景気認識を示す月例経済報告は24日に発表されるが、そこでの景気認識は引き続き焦点になる。

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