2019年8月26日(月)

1~3月GDP、年率2.1%増 消費・設備投資は減少

2019/5/20 11:29
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内閣府が20日発表した2019年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質ベースの季節調整値で前期比0.5%増えた。年率換算では2.1%増になる。2四半期連続のプラス成長となったが、中国経済の減速で輸出が減ったほか、内需の柱である個人消費と設備投資も減少に転じた。経済の停滞で輸入が急減したことがGDPを計算上押し上げた。

日本経済は18年7~9月期に台風や地震など自然災害が相次ぎ、マイナス成長を記録。続く10~12月期は中国経済の鈍化による輸出減が重荷になったものの、堅調な個人消費が全体を押し上げ、プラス成長に戻った。19年1~3月期は事前の市場予測ではマイナス成長との見方が多かったが、前の期を上回るプラス幅を確保した。

1~3月期の前期比0.5%増の成長率のうち、国内需要を示す内需が0.1%分、外需が0.4%分、それぞれプラスに寄与した。外需の寄与度が高かったのは、輸出の減少を上回って輸入が大幅に減ったためだ。輸出は中国経済の減速などでIT(情報技術)関連の需要が落ち込み、2.4%減った。一方、輸入は4.6%の大幅減となり、輸出から輸入を差し引いた「純輸出」が大幅なプラスになった。輸入の減少幅は09年1~3月期以来、10年ぶりの大きさだった。

純輸出のプラスは計算上、成長率を押し上げるが、輸入の減少は内需の陰りを反映しており、年率2.1%増という成長率の数字ほど日本経済の現状はよくない。

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは「(設備投資や個人消費など)国内需要の低迷を受けた輸入の落ち込みがプラスに寄与したためで、内容的には悪い」と指摘した。

日本経済を下支えしてきた内需には陰りがみえた。設備投資は前期比0.3%減となり、2四半期ぶりのマイナスだった。世界経済の先行き不透明感から、製造業を中心に設備投資を先送りする動きが強まった。

個人消費も0.1%減と2四半期ぶりにマイナスに転じた。全国的に例年よりも暖冬だったため、冬物衣料や暖房関連の需要が伸び悩んだ。新型モデルの発売がなかった自動車も販売不振だった。食品値上げの発表が相次いで消費者心理が悪化したことも響いた。

公共投資は1.5%増。政府が組んだ18年度の補正予算の効果が出て、経済全体を下支えした。住宅投資は1.1%増え、3四半期連続のプラスとなった。収入の動きを示す雇用者報酬は名目ベースで0.1%減った。

生活実感に近い名目ベースでみた19年1~3月期のGDP成長率は0.8%増。年率換算では3.3%増だった。名目値は物価変動の影響を除く前の数値。食品や外食の値上げで物価が上がり、1~3月期は名目の成長率が実質を上回った。

18年度の実質成長率は0.6%増で4年連続のプラスとなった。17年度の1.9%増から伸びは小さくなった。

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