2019年6月19日(水)

日本の製造業、中国生産に慎重 みずほ総研調べ

中国・台湾
東南アジア
2019/5/20 7:19
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米中貿易戦争の激化を受け、日本の製造業が中国での生産活動に慎重になっている。みずほ総合研究所のアンケート調査によると、今後2~3年の中国での事業方針を巡り「増産」と答えた企業の割合は28%と前年の41%から10ポイント以上低下した。「減産」と答えた企業は10%に倍増した。多くの企業が東南アジアの拠点で増産を図る一方、対中投資を絞り込もうとしていることが浮き彫りになった。

みずほ総研は2月、国内の資本金1000万円以上の企業約4300社に調査票を送り、約1千社から回答を得た。その後の米中貿易戦争の激化を受けて企業の慎重姿勢はさらに強まっている可能性が高い。

アンケートでは中国の現地拠点での収益状況を「満足」「やや満足」と答えた企業の割合から「不満」「やや不満」の割合を引いた「収益満足度指数」は6.5ポイントと、18年の16.9ポイントから大幅に低下した。業種別では繊維、輸送機械、非鉄、鉄鋼などの悪化が目立った。

対米輸出の拠点としての中国の代替先を尋ねた質問では7割の企業が「(代替の)予定はない」と答えた。一方、7割近い企業が東南アジア諸国連合(ASEAN)各国での増産に意欲を示している。中国から拠点を移す動きが限定的な背景には、2012年以降の日中関係悪化で企業がすでにASEANへの拠点分散を進めてきたこともある。

米中貿易戦争による関税引き上げなどへの対応でも「多くの日系企業が、東南アジア拠点での増産等で対応できると考えている」(みずほ総研の酒向浩二上席主任研究員)。ただ今後、貿易戦争が長期化した場合には、ASEANに加え、米国への移転を検討する動きが広がる可能性もある。

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