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井上尚、高い修正力で全勝王者対決に完勝

2019/5/19 13:31
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近代ボクシング発祥の地であり、その熱狂ぶりで知られる英国のファンも大喜びだった。全勝王者対決に完勝した井上尚は「ロドリゲス相手にこの勝ち方。すごくホッとしている」。日本から多くのファンとメディアを引き連れてきたモンスターは、異国のリングでも看板に偽りなしの強さを見せた。

【井上尚、ロドリゲスに2回TKO勝ち WBSS決勝へ】

全勝の王者対決も2回TKOで完勝。看板に偽りなしの強さを見せた井上尚=ロイター

全勝の王者対決も2回TKOで完勝。看板に偽りなしの強さを見せた井上尚=ロイター

「簡単な試合にはならない」。1ラウンドの攻防は、戦前に繰り返していた言葉を思い出させるものだった。ロドリゲスのプレッシャーがきつく、ロープを背負わされる。軽いながらもカウンターを合わされ、逆に井上尚の方は空振りしてバランスを崩す場面もあった。

それでも頭の中は冷静だったという。「相手どうこうでなく、すごく力んでいた。リラックスを心がけて、2回からロドリゲス(のパンチや動き)に反応していくように修正した」。重心を少し落として相手のプレスを止めにかかる。早々に右から左の逆ワンツーをヒットさせると、一気に長身のプエルトリコ人の懐に侵入した。

最初のダウンは相打ちの左フック。ガードを割ってアゴをとらえる会心の一撃で「かなり感触があった」。追撃は「最初のダウンで上に意識がいっている」と見切ってのボディーブローだ。苦悶(くもん)の表情を浮かべたロドリゲスは2度立ち上がったが、その際に自陣のセコンドに首を横に振って「無理だ」を訴えていた。無慈悲なまでの井上尚の強さを伝えるエンディングだった。

昨年の2試合連続1回KOは評価を高めた半面、高まるばかりの周囲の期待にプレッシャーも感じていた。この試合が正式決定した2月頃、スパーリングを一時期中止している。無意識のうちに大振りのパンチを振り回すようになっていたからで、まさに1回KOの副産物だった。その後、スピードを身上とするボクシングを取り戻したように、この日もすぐに修正できたことが前2戦に劣らないパフォーマンスにつながった。

試合後のリング上では早くも次なる敵と対面した。世界で7人しかいない5階級制覇を達成しているドネアだ。26歳の井上尚より10歳上のフィリピン人は7~8年前に軽量級のナンバーワンとして世界を席巻、まさに今の井上尚のような勢いを誇った。

「憧れの選手だったので、戦えるのは光栄」。井上尚はリング上でアジアの大先輩に敬意を払った。ただ、勝負の世界は非情だ。自らの拳で新時代の到来を告げるのに、これ以上ふさわしい相手も他にいないだろう。

(山口大介)

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