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オーストリア、解散総選挙へ 便宜供与で副首相辞任

(更新)

【ベルリン=石川潤】オーストリアの極右、自由党党首のシュトラッヘ副首相が18日に辞任を表明したことを受けて、ファン・デア・ベレン大統領は19日、9月初めに総選挙を実施する考えを示した。同日のクルツ首相との会談後に明らかにした。シュトラッヘ氏がロシア人投資家とされる人物に便宜供与を持ちかける様子を撮影したビデオの存在が明らかになり、これ以上の連立維持は難しいと判断した。

「もうたくさんだ」。クルツ首相はシュトラッヘ氏の問題で18日にこう述べ、ファン・デア・ベレン大統領に議会の早期解散を提案する意向を示していた。同大統領も同日、政治への信頼を回復するには総選挙が必要との認識を示し、解散が避けられない情勢となっていた。

シュトラッヘ氏の問題は、前回の総選挙直前の2017年夏にロシア人投資家とされる人物と会い、選挙支援の代わりに政府発注で便宜をはかる考えを示していたというもの。やりとりを隠し撮りしたビデオをドイツメディアが報じた。シュトラッヘ氏は18日、「政治的な暗殺」だと陰謀論を強調してみせたが、ビデオに残された振る舞いについては「愚かで間違いだった」と認めた。

オーストリアはクルツ首相の中道右派、国民党とシュトラッヘ氏の極右、自由党の連立政権だ。自由党の問題を放置すれば、政権全体への批判につながりかねない。

17年10月の前回選挙後に自由党を政権に引き込み、主要閣僚ポストを与えたクルツ氏の責任を問う声も高まりつつあった。クルツ氏が解散を急ぐ背景には、自身の人気が比較的高いうちに自由党と手を切り、政権の出直しを図りたいとの思惑もにじむ。

23~26日には欧州議会選挙が迫っている。極右の危うさが欧州全体で再認識されれば、既存政党への反発から投票していた比較的穏健な支持者の極右離れが進む可能性もある。反欧州連合(EU)勢力の台頭の流れに、一定のブレーキがかかる展開もあり得る。

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