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「ヤンゴンの山手線」信号システム刷新へ 住商など

【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーの最大都市ヤンゴンで18日、市内を一周する環状鉄道に新たな信号システムを導入する工事が始まった。日本の開発援助で整備するもので、住友商事など3社が約70億円で受注した。完成後は列車の運行速度が現在の2倍となる。東京のJR山手線のように主要な通勤手段となり、都市開発の要となることが期待されている。

ヤンゴン環状線は一周約46キロメートルで、山手線より一回り大きい。植民地時代に英国が建設した鉄道が基になっており、線路や信号システムが老朽化していた。脱線の恐れがあるため速度が出せず、バスやタクシーに比べ利用率が低かった。

ミャンマー政府はヤンゴンで公共交通機関を軸にした都市開発を推進する方針を打ち出している。環状線など交通インフラの利便性を高めると同時に、駅周辺にある政府の所有地などを商業施設やオフィスビル向けに活用する考えだ。

今回の事業は、国際協力機構(JICA)が円借款で進める整備事業の一部で、ヤンゴン中央駅付近の2キロメートルを除く全区間が対象となる。

ミャンマー側による線路の改修工事と並行して実施し、22年に完成する。環状線の平均速度は時速15キロメートルから30キロメートルへ改善する見込みだ。信号システムを刷新すると、列車の位置を中央監視システムで把握したり、手動の踏切を自動化したりできるようになる。列車の運行速度を引き上げる前提条件となる。

住友商事が全体をとりまとめ、日本信号が信号システムの導入を、きんでんが電気工事をそれぞれ担当する。ヤンゴン中央駅で18日開かれた起工式に出席した住友商事の秋元勉・インフラ事業部門長は「ミャンマーのインフラは改善の余地が大きく、今後の成長性を取り込んでいきたい」と語った。

日本にとって鉄道分野は、ティラワ経済特区のインフラ整備と並ぶ対ミャンマー支援の柱だ。無償資金協力でヤンゴン中央駅に列車中央監視システムの導入を支援した。ヤンゴンと第二の都市マンダレーを結ぶ幹線鉄道の改修事業では、総額2600億円の円借款を供与する計画だ。

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