2019年6月20日(木)

途上国の3分の2が1次産品輸出に経済依存、UNCTAD報告

ヨーロッパ
2019/5/18 3:09
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【ジュネーブ=細川倫太郎】国連貿易開発会議(UNCTAD)は17日までに、農産物など1次産品の輸出に経済依存している国が102カ国に達したとの報告書をまとめた。過去20年では最多で、途上国では3分の2を占める。UNCTADは「経済発展に悪影響を及ぼし、依存度を低くするのが緊急課題だ」と警鐘を鳴らしている。

アフリカのサブサハラでは9割の国が農産物などの輸出に依存している(南アフリカの農家)=ロイター

報告書では商品の輸出金額ベースで、1次産品の割合が60%を超える国を「依存国」と定義している。1998~2002年は92カ国だったが、13~17年には102カ国に増加したと指摘する。

地域別ではアフリカのサブサハラ(サハラ砂漠以南)地域の国は9割に達し、最も依存度が高い。次いで中東と北アフリカがそれぞれ65%と続く。品目では農産物に頼っている国が減少した一方、鉱物やエネルギーに依存している国が増えた。農産物に比べ石炭や鉄鉱石、石油などの価格が大きく上回ったためだ。

依存国は価格変動の影響を受けやすく、経済がもろい。報告書は「(価格下落で)多くの国の財政が悪化し、借金が増えている」と分析した。08~17年の間に17カ国の途上国の対外債務が、国内総生産(GDP)の25%以上増えたと試算している。途上国を中心に産業構造の多様化が進まないと、国連が定めた30年までに貧困や飢餓の撲滅を目指す「持続可能な開発目標」(SDGs)の達成は難しくなる。

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