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エンティティー・リストとは 米安保上の懸念企業列挙

恣意的運用の恐れも

米商務省は輸出管理法に基づき、国家安全保障や外交政策上の懸念があるとして指定した企業を列挙した「エンティティー・リスト(EL)」を公表している。掲載された企業に物品やソフトウエア、生産・開発に必要な技術を輸出する場合は商務省の許可が必要で、申請は原則却下される。

リストは200ページを超え、指定企業は数千社に上る。米国が制裁を科してきた中東諸国などの企業が多いが、近年は通信や半導体などを手がける中国企業も目立つ。米政権による恣意的な運用を懸念する声もある。

同リストに基づく規制は米国外の企業にも適用されるのが特徴で、米国企業の部品やソフトが一定割合以上含まれれば、他国製品も規制の対象になる。特許など一般公開された情報は原則対象外だ。違反した場合は米国企業との取引禁止などの罰則や罰金が科される。

指定企業への影響は大きい。中国国有通信機器大手、中興通訊(ZTE)は2016年3月~17年3月までイランや北朝鮮への違法輸出などを理由にELに掲載された。一度は罰金を支払って和解したが、再びイランへの違法輸出があったとして18年4月、米企業との取引を7年間禁じる制裁を科された。半導体を調達できなくなったZTEは経営危機に陥った。

華為技術(ファーウェイ)もイランへの経済制裁違反などが直接の理由だが、近年は具体的な違反行為がなくても、米国に安保上の脅威があるとしてリストに掲載される例も増えている。

中国の宇宙開発を担う中国航天科工集団公司(CASIC)や半導体を手がける中国電子科技集団公司(CETC)傘下の組織などは軍事用途の不正調達や、米国が許容できない軍事用途の活動への関与があったとしてリストに掲載された。

18年10月には米国の国防システム向け重要部品の供給網への脅威を理由に、中国の半導体メーカーの福建省晋華集成電路(JHICC)が掲載された。同社は中国のハイテク産業育成策「中国製造2025」の目玉国策会社だったが、米国の半導体製造装置が輸入できなくなり、半導体の量産計画が頓挫した。

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