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ドコモの携帯新プラン全容、値下げは最大1割強どまり

NTTドコモは16日、通信料金と端末代金の「完全分離」に伴う料金体系の全容を発表した。4月に通信料の最大4割引き下げを発表していたが、端末代とあわせると2年で最大1割強の値下げにとどまる。料金体系のわかりにくさが残り、利用者が実際に値下げの恩恵を受けるにはプランを切り替える必要もある。利用者向けのサービス改善は途上だ。

改正電気通信事業法が10月にも施行され、完全分離が義務付けられると、携帯各社は従来の割高な通信契約と端末代をセットで値下げする手法を改める必要がある。ドコモは4月に通信料の引き下げを発表し、実質的に購入費の補助がなくなる端末代の負担が焦点となっていた。端末代と通信料をあわせた携帯代の全体像を示すのは、携帯大手でドコモが初めてだ。

「安くなるケースがほとんどだ」。16日、都内で開いた記者発表会でドコモの吉沢和弘社長はこう強調した。

ドコモは端末代が上がる負担軽減策として、6月からスマートフォン(スマホ)の端末代の支払いを最大で3割免除する販売方法を導入する。36回の分割払いを導入して月々の負担額を抑え、支払い途中で端末を返却すると最大12回分の支払いを不要とする。ドコモが端末を消費者から引き取り、中古業者などに売却することで支払い免除分の原資とする。ただ吉沢社長の発言は冷静に分析する必要がある。

今回のプランの恩恵を最も受けるのは月に30ギガバイト以上のデータ容量を使い、10万円前後の高価格端末を利用するケースだ。端末代金と通信料の2年間の総額で新プランのほうが1割強にあたる約3万円安くなる。

旧プランのほうが安いケースもある。月に5ギガバイト程度のデータ容量を使う中位層で、3万円前後の低価格端末を利用するケースだ。新プランのほうが2年間の総額で3%程度高くなる場合もある。

ドコモは携帯代の新たなプランで、最大で年4千億円規模の消費者還元になるとしている。利用者が切り替えれば、新プランでは8割の利用者が従来に比べ携帯代の値下げの恩恵を受けるとみられる。だが2014年の料金改定時、プランを切り替えたのは初年度で約3割どまりだった。値下げの恩恵を受けられる層が本当に切り替えるかは不透明だ。

公共サービスでは電気料金やガス料金は値下げが自動で適用されるのに対し、携帯は利用者が店頭やネットで手続きをする煩わしさがある。業界特有のわかりにくさも残る。各社のプランでは家族での契約や固定電話とのセット契約など割引の条件がいまだ多いのが現状だ。携帯会社ごとにプランや適用条件が異なり、同じ基準で比べにくい。利用者が切り替えに消極的な一因だ。

ドコモに続いてKDDIソフトバンクも今後、端末販売の新たな方法を示すとみられる。台風の目となるのが10月に新規参入する楽天の動向だ。楽天がシェア拡大を狙い破格の通信料を打ち出してくると、他の3社は顧客の流出を防ぐため一段の値下げに踏み切る可能性がある。

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