韓国検察、サムスン電子を捜索 グループの粉飾会計で

2019/5/16 18:31
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【ソウル=山田健一】韓国サムスングループの医薬品受託製造会社サムスンバイオロジクスの粉飾会計事件で、韓国検察は16日、ソウル郊外にあるサムスン電子の社屋を家宅捜索した。同社の上層部のなかに粉飾会計に関わった人物がいないか調べる目的とみられる。

サムスン電子のオフィスビル(ソウル)=ロイター

ソウル中央地検の係官がソウル郊外の京畿道・水原(スウォン)市にあるサムスン電子の社屋を訪ね、グループ内の連絡を担うタスクフォース(TF)チームのトップらの執務室を捜索した。グループの関連資料やコンピューターのハードディスクなどを押収したもようだ。

検察は家宅捜索の結果を分析し、サムスン電子の上級役員への聴取の是非などを慎重に判断するとみられる。

サムスンバイオロジクスが2015年12月期の決算で4兆5千億ウォン(約4150億円)を粉飾したとされる事案は、同社が当時、医薬品開発子会社サムスンバイオエピスの株式評価を簿価から時価に変えることで会計上の利益を捻出したことについて、韓国金融当局が18年5月に疑義を提示して発覚した。

検察はこれを受けて同年11月に捜査に着手。これまでの捜査で、サムスン電子の常務2人と、サムスンバイオロジクスの社員1人、サムスンバイオエピスの室長と部長の2人を、それぞれ証拠隠滅の疑いなどで逮捕した。事件はグループの中核企業であるサムスン電子の関与が疑われる構図となり、韓国社会の関心を集めている。

サムスン電子は、一連の捜査が、創業家出身の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長と朴槿恵(パク・クネ)前大統領をめぐる贈収賄の裁判の行方に影響することを警戒する。財閥に厳しい革新系の市民団体などは、李副会長のグループ支配を強めるために15年に実行されたグループ2社の合併が、粉飾会計の背景にあると主張。粉飾会計の捜査が終わるまで李副会長の上告審を開かないよう求め、サムスンを圧迫している。

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