2019年8月21日(水)

ベネズエラ政権と野党、直接会談準備か ノルウェーで

2019/5/16 17:39
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【サンパウロ=外山尚之】政情混乱が続くベネズエラ情勢を巡り、対立するマドゥロ政権と野党陣営がそれぞれノルウェーに代表団を派遣し、直接会談に向けた準備を進めていることが15日、明らかになった。米国の制裁による経済苦境への打開策を打ち出せない政権側と、事実上のクーデターの失敗で追い詰められる野党側がノルウェーの仲介に応じた形だ。

ベネズエラのマドゥロ大統領(15日、カラカス)=ロイター

欧米メディアによると、政府側はロドリゲス通信情報相を筆頭とする代表団をオスロに送り込み、野党陣営も国会議員らを派遣したという。

それぞれが別々にノルウェーの外交官と会談し、直接対話に向けた地ならしを進める。与野党の会談が実現すれば、1月に政情混乱が深まって以来、初めてとなる。マドゥロ大統領は15日のテレビ演説で、ロドリゲス氏について「外国で非常に重要な任務を遂行している」と言及した。

ベネズエラ情勢を巡っては、ロシアがマドゥロ政権を支援する一方、米欧など50カ国以上が野党指導者のグアイド国会議長を暫定大統領として承認している。14日には、米国のポンペオ国務長官とロシアのラブロフ外相が会談したが、事態打開に向けた道筋は見えていない。

今回、ベネズエラの政権側と野党側が一定程度歩み寄った背景には、双方を取り巻く厳しい環境がある。マドゥロ政権と対立する米国はベネズエラに経済制裁を科し、同国ではインフレが加速している。生活物資も不足し、国外に難民が流出するなど、国民の政権への不満が強まっている。

一方、野党側は4月30日に国軍に蜂起を呼びかけ、クーデターを試みたが、不発に終わった。マドゥロ政権は野党議員の不逮捕特権の剥奪や身柄拘束などで圧力を強めている。野党陣営はこれまでマドゥロ政権との対話に応じないとしていたが、打つ手が乏しく、方針転換を図ったようだ。

ノルウェー政府は過去にコロンビア政府と左翼ゲリラのコロンビア革命軍(FARC)の和平交渉を仲介しており、今回も仲介する意向を示していた。ただ、与野党が直接対話にこぎ着けたとしても、双方の主張には隔たりが大きく、政情の安定につながるかは不透明な状況だ。

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