2019年5月26日(日)

心愛さん「地獄だった」、母に懲役2年求刑

社会
2019/5/16 14:49 (2019/5/16 21:46更新)
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千葉県野田市立小4年の栗原心愛さん(当時10)が自宅浴室で死亡した虐待事件で、父の勇一郎被告(41)=傷害致死罪で起訴=の暴行を制止しなかったとして傷害ほう助罪に問われた母のなぎさ被告(32)は16日、千葉地裁(小池健治裁判長)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は懲役2年を求刑し、即日結審した。判決は6月26日。

小4女児虐待死事件の母親の初公判で、傍聴券を求めて並ぶ人たちの列(16日午前、千葉地裁前)=共同

栗原心愛さんが父からの暴力被害を訴えた学校アンケートの自由記述欄の写し=共同

なぎさ被告は黒縁の眼鏡を掛け、茶色のセーターと黒のズボン姿。被告人質問では、勇一郎被告による年末年始の虐待を止めようと「これ以上やめて。通報する」と言ったが、胸ぐらをつかまれ床に押し倒され、馬乗りにされたと説明。「苦しいと言うと、ひざ掛けを口の中に突っ込まれた」と語った。

自身の被害については「振り返ればドメスティックバイオレンス(DV)だったのかな」と話した。心愛さんは助けてほしかったと「思う」と認める一方、自身がストレスをぶつけたこともあったと明かした。

弁護側は起訴内容を争わず、執行猶予付きの判決を求め「虐待を制止しなかったのは、DVによる支配下にあったことが原因。虐待に賛同していない」と訴えた。

検察側は論告で「勇一郎被告が好きだという気持ちもあり、虐待を容認していた。心愛さんを守ろうとする態度がみられず、母としての責任を放棄した悪質な犯行」と言及した。

冒頭陳述では、勇一郎被告が県柏児童相談所による心愛さんの一時保護が解除された後、遅くとも18年7月ごろには、再び心愛さんにけがを負わせるほどの暴行を加えるようになったと指摘。なぎさ被告は「警察に通報するなどしなかった」と非難した。

さらに、沖縄県糸満市から野田市に転居した17年、一時的になぎさ被告と離れて暮らしていた心愛さんが当時の状況を「毎日地獄だった。(勇一郎被告から)夜中にずっと立たされたり、妹の世話をさせられたりしていた」と打ち明けていたとのなぎさ被告の供述調書を読み上げた。

なぎさ被告は、亡き娘への思いを問われ、「優しくて……いつも笑顔で明るい子でした」とハンカチで目元を押さえる場面もあった。

起訴状によると、今年1月22~24日、勇一郎被告は肌着だけの心愛さんに冷水シャワーを掛けるなどの暴行を加え、十分な食事や睡眠を与えず飢餓と強いストレスで衰弱させ、死なせたとしている。なぎさ被告は勇一郎被告の指示で食事を与えず、暴行を制止せずに手助けしたとしている。

勇一郎被告は元日ごろ、なぎさ被告の顔を殴ったなどとして暴行罪でも起訴されているが、裁判員裁判の期日は未定。〔共同〕

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