2019年5月23日(木)

日産、「スカイライン」に新型自動運転術 今秋めど

自動車・機械
2019/5/16 12:24
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日産自動車は16日、ナビゲーションシステムと連動して高速道路で高精度の自動運転ができる技術を世界で初めて実用化したと発表した。同一車線ではハンドル操作が不要になり、合流地点などを見据えた車線変更などもほぼ自動で行える。まずは今秋に高級車「スカイライン」の国内向け商品に搭載する。新技術により車の付加価値を高め、規模を追わず、稼げる経営への転換を急ぐ。

新たに公表した技術は運転補助にあたる「レベル2」と条件付きで自動運転ができる「レベル3」の中間に位置する。高速道路の傾斜や制限速度などの情報を盛り込んだ3次元マップと連動し、道路の状況にあわせて速度調整や車線変更を自動で行える。

高速道路での車線変更は米テスラやトヨタ自動車が条件付きながら実用化しているほか、「レベル3」の技術は2017に独アウディが量販車に搭載を始めた。ただ、道路情報と連動して、同一車線でハンドルから手を離した状態で高精度の自動運転ができる技術は世界で初めてとなる。

今秋に発売する高級車「スカイライン」の新型車から搭載を始める。22年度には旧型の自動運転技術も含め、世界販売の2割にあたる年100万台が対応車となる見通し。

日産は16年から簡易の自動運転技術を「プロパイロット」と呼び展開している。現在は高速道路の同一車線に限り、走行をサポートする。5段階に分かれた自動運転の技術レベルでは「レベル2」相当だった。

競合メーカーは「レベル3」の実用化にしのぎを削るが、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は「試作車でなく量産技術として購入しやすい形で提供することにした」と説明する。

自動運転と電動化の技術は、「規模から質」へと経営の転換を急ぐ日産にとって生命線となる。14日の決算発表では収益を最優先する計画を公表した。西川社長は「自動運転車の戦略強化で、無理な拡大をせずに緩やかに販売台数を140万台規模に戻す」と説明した。

販売を絞りながら収益を改善するには、自動運転や電動化技術の対応車を増やして、単価を底上げする必要がある。今後は新興国も含め、自動運転技術に対応した車を22年度までに20市場で計20車種を投入する計画だ。「技術の日産」ブランドの復権へ、まずは実用技術を武器にし、反転攻勢への基盤固めにつなげたい考えだ。(山本夏樹)

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