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スルガ銀、再建始動も続く難路
新生銀やノジマとの提携を発表

金融機関
2019/5/16 2:00
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スルガ銀行は15日、新生銀行と個人向け金融など幅広い分野で業務提携すると正式に発表した。新生銀の支援を受け、不正融資で失った信頼の回復をめざす。ただ、投資用不動産向け融資に依存した事業モデルの転換は容易でない。統治改革のカギを握る「脱創業家」も途上だ。始動した再建は険しい道が続く。

記者会見するスルガ銀行の有国三知男社長(15日、静岡県沼津市)

スルガ銀は15日、家電量販大手のノジマとの業務提携も発表した。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックの分野で連携する。ノジマはすでにスルガ銀株の5%弱を保有しており、業務面でも連携を深める。

スルガ銀は新生銀との提携で、住宅ローンや無担保ローンに加え、事業承継や資産の流動化といったほぼ手がけてこなかった法人向け業務でも連携する。スルガ銀の有国三知男社長は15日の記者会見で「互いに個人向け分野でノウハウを蓄積しており、組み合わせれば新しいことができる」と説明した。

発表した提携内容に新生銀による出資は含まれなかった。新生銀は「資本提携を含めた様々な将来の選択肢を排除するものではない」とし、スルガ銀への出資に含みを持たせた。今回の提携はスルガ銀の信用を流動性の支援も含めて補完する意味合いが強い。初期段階での出資は必ずしも前提ではなかったようだ。

一方、スルガ銀は5月下旬から、凍結していた投資用不動産融資を再開することも明らかにした。不正行為を招いた営業ノルマを廃止し、審査体制を厳しくして再開のメドがたったと判断した。ただ、有国社長は「全力でアクセルを踏んでいく状況ではない」とした。投資用不動産融資を軸に地方銀行で随一の高収益を誇ったスルガ銀。新しい事業モデルはすぐに描けるわけではないが、新生銀やノジマと組みながら再建の道を探る。

経営再建のもうひとつの焦点は、不正行為のまん延を許し、企業統治不全の象徴でもある創業家との決別だ。すでに創業家出身の岡野光喜前会長は昨年9月に辞任したが、いまだに創業家の関連企業が約13%のスルガ銀株を保有している。

これまでは新たな資本提携先に創業家の保有分を引き取ってもらい、関係を清算しようと動いてきた。ただ、株式の譲渡価格などで折り合わず、創業家が事実上の筆頭株主の状態は続く。スルガ銀は資本提携をひとまず棚上げしたうえで、創業家が持つすべての株式を買い取ることも含め、早期の関係解消をめざす。

15日は不正行為を含めた不適切融資が1兆円を超えるという全件調査結果も発表した。不良債権増に直結するわけではないが、信用不安を再び招きかねない衝撃的な内容だ。そのリスクをあえて取ったのは、銀行業の柱である信用の回復には全面開示が不可欠だとの経営判断があったようだ。

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