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化学6社、4社で最終減益 中国需要減速で市況悪化

企業決算
2019/5/15 18:51
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化学大手6社の2019年3月期の連結決算が15日、出そろった。19年3月期は4社が最終減益となった。中国の景気減速で石油化学製品の需要が下期に入って急減し、市況の軟化で採算が悪化した。20年3月期も、予想未開示の信越化学工業以外の5社すべてが減益か横ばい圏を見込む。中国需要の回復は依然見通せず、厳しい事業環境が続いている。

15日に発表した住友化学の19年3月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前の期比12%減の1179億円だった。健康・農業事業は鶏向けの飼料添加物の市況悪化や1~3月期の北米の大規模な洪水が響いた。石化プラントの大規模な定期修理の影響も出た。

三井化学も同日に19年3月期の連結決算を発表した。営業利益は10%減となったが、減損損失の減少などで純利益は6%増の761億円と最高益を更新した。

前期に各社が苦戦したのは、中国景気の減速のあおりで18年10~12月期以降、石化の汎用品市況が悪化したためだ。三菱ケミカルホールディングスや住友化学が手掛けるアクリル樹脂原料は建材向けなどの需要が弱まり、旭化成も家電や日用品に使う樹脂原料の採算が急激に悪化した。

原油高に連動した石化製品の原料のナフサ(粗製ガソリン)の価格上昇も逆風だった。核合意を巡る米国とイランの対立や産油国の協調減産などを背景に原油が高止まりし、前期のナフサ価格は1キロリットルあたり平均約4万9400円と前の期より約2割上昇した。この影響で売上高はかさ上げされたが、需要が弱いため製品価格には転嫁しきれず、採算が悪化した。

20年3月期も純利益見通しを開示する5社はそろって減益か横ばいと回復の兆しは見られない。今後は「汎用品の市況は1~3月を底に下期にかけて回復するだろう」(旭化成の柴田豊取締役)との見方もある一方、米中貿易摩擦について「どのくらい影響がでるかは定量化できない」(三菱ケミHDの伊達英文最高財務責任者)との声もある。業績の先行きが読みづらい不透明な状態が続きそうだ。

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