2019年5月24日(金)
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純資産倍率 1.14倍 --
株価収益率13.79倍13.36倍
株式益回り7.24%7.48%
配当利回り2.09% 2.10%
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世界一難解な日銀の政策(大機小機)

2019/5/15 17:58
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日本の金融政策は複雑怪奇で、もはや一般の人には理解不能なレベルにまで達している。4月の会合で日銀は、長短金利を低水準に維持する期間についての先行き指針(フォワードガイダンス)で、従来の「当分の間」に「少なくとも2020年春ごろまで」との文言を加えた。日銀は、市場の早期金利引き上げ観測を修正することを意図したと説明した。だが、そもそも、今年10月の消費増税の影響が見極められない20年春以前の段階で政策金利引き上げを予測する向きは市場にはほとんどいなかった。

日銀のフォワードガイダンスは迷走している感が強い。ガイダンスには経済条件ガイダンスと時間軸ガイダンスがある。日銀は政策金利引き上げの条件、時期として、2%の物価安定目標の達成との経済条件に重ねて時期の目途である時間軸を示している。両者は食い違うことが常であるため、どちらか一方を選ぶのが世界の中央銀行の常識だ。

こうした常識から外れる先行き指針を日銀が示す背景には、一般には分かりにくい二枚舌戦略があるのではないか。それは2%の物価目標の達成を目指すと説明しつつ、その裏で将来の正常化の準備を粛々と進めることだ。2つのガイダンスを同時に示すのも、時間軸ガイダンスを、いずれ、こっそりと経済条件ガイダンスに置き換えていく狙いがあるのではないか。2%の物価安定目標の達成を条件とする限り、正常化への道筋は全く見えてこないからだ。

景気悪化や円高進行をきっかけに、日銀は当面、追加緩和を強いられる可能性が残るが、その中でも将来の正常化の地ならしを同時に進めていく両面作戦がとられている。正常化の時期は、政府が強く警戒する消費増税の経済への影響を見極めてからと日銀は考えているだろう。

ただ、世界経済が変調をきたし、米国で政策金利引き下げ観測がくすぶる中では、消費増税の影響が仮に限定的と確認できても、すぐには政策金利引き上げを実施できない状況になってしまった。さらに政府は20年の東京五輪後の景気悪化も警戒している。政府の意向を斟酌(しんしゃく)した上で日銀がマイナス金利を解除する時期は、早くて21年前半と考えるのが妥当だろう。それまでは世界一分かり難い日銀の政策はまだまだ続くのである。(神羊)

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