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ケンタッキーダービーで健闘、日本ダート馬の可能性

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2019/5/18 6:30
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米国の3歳三冠路線の第1戦、第145回ケンタッキーダービー(G1、米・チャーチルダウンズ、ダート約2000メートル)が4日行われ、日本から遠征したマスターフェンサー(牡、栗東・角田晃一厩舎)が6着に入った。敗れたとはいえ、後方から追い上げる鋭い脚は目立っており、健闘といえる内容だった。米国のダート競馬は日本馬にとって高い壁といわれ、遠征する馬も少なかった。だが、近年は様相が変わり、頂点である三冠路線でも善戦するケースがでてきた。約20年前から始まった日本国内でのダート路線の整備の成果がようやく表れてきた。

ケンタッキーダービーは米国競馬の最高峰レースのひとつ。2019年は19頭が出走した。不良馬場の中、逃げたマキシマムセキュリティ(牡)が1位で入線したが、第4コーナーで外にふくれて他馬の走行を妨害し、17着に降着。カントリーハウス(牡)が繰り上がりで優勝した。

今年のケンタッキーダービーは2位入線のカントリーハウス(左)が繰り上がりで優勝する波乱の決着となった=AP

今年のケンタッキーダービーは2位入線のカントリーハウス(左)が繰り上がりで優勝する波乱の決着となった=AP

マスターフェンサーは出遅れて、道中は馬群から離れた最後方を追走。勝負圏外かとも思われたが、最後の直線で馬群の中から猛然と追い上げた。最後の400メートルは出走馬中の最速のタイムを記録した。5着だった昨年の米国2歳王者、ゲームウィナー(牡)にはわずかに頭差。一線級とも接戦に持ち込んだ。

騎乗したジュリアン・ルパルーは「過去のレースをみて、スタートが遅いのは把握していたし、このようなレースになるのもわかっていた。最後は非常にいい脚を使ってくれた。距離が延びてもいいと思う」とコメント。管理する角田調教師は「馬の適応能力がずば抜けて高かった。日を追うごとに状態が上がった」と健闘の要因を語った。次戦はダート約2400メートルの三冠最終戦、ベルモントステークス(6月8日、G1、ベルモントパーク)の予定。米国馬は距離延長を嫌う馬が多く、好勝負が期待できそうだ。

厚い壁だった米ダート戦で歴史的成果

米国のダート戦は日本調教馬にとって厚い壁だった。「日本と違い、脚が沈んで抜けない感じだった」と角田調教師も語るように米国と日本のダートの砂質は異なる。前半のペースも日本のダート戦より速く、レースの質も違う。そのため日本馬の好走は難しいとみられていた。米国のダート戦への遠征自体も少なかった。

実際、ケンタッキーダービーに挑戦した日本調教馬はマスターフェンサーも含めてわずか3頭。1995年に日本調教馬としてケンタッキーダービーに初めて参戦したスキーキャプテンは19頭中の14着と大敗した。

ただ、21年ぶり2頭目の挑戦となった2016年のラニ以降は、風向きが変わってきた印象だ。同馬はケンタッキーダービーこそ9着と敗れたが、その後、三冠レースすべてに参戦し、2戦目のプリークネスステークス(G1、ピムリコ、ダート約1900メートル)で5着、ベルモントSでは3着に入った。出走取消に終わったが、17年にはエピカリスがベルモントSに挑戦しようと遠征した。

16年の2歳世代からは日本国内の指定レースで上位に入ると、ケンタッキーダービーの出走馬を選定するポイントを獲得できる制度が導入された。日本馬の出走で、日本でも馬券が発売されれば、売り上げアップが見込めるという米国の主催者側の狙いがある。指定レースは年々増え、今年は4競走に。ポイントランク最上位の馬が出走権利を得られ、4位までに入れば、上位馬が辞退した場合に繰り上がりで出走できる。

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