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新冷戦で揺らぐ中銀の独立性(大機小機)

2019/5/14 19:23
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米中新冷戦で中央銀行の独立性が揺らいでいる。トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)に利下げ圧力を強めるのは、米中覇権争いを金融緩和でしのぐ戦略を取っているからだ。

トランプ大統領は度重なる利下げ要求に加えて、利下げ派の腹心を理事に起用しようとした。さすがにそれは共和党内の反発で見送られ、米国の議会政治が機能していることを示した。利上げ路線の修正を余儀なくされたパウエルFRB議長も大統領の介入に対して「政治の意向は考慮しない」と毅然としたところを見せた。

トランプ大統領の姿勢に、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「中銀の独立性を懸念する」と警告したが、そこには新冷戦の余波で利上げ見送りに追い込まれたくやしさがにじむ。

FRBより危ういのは日銀の独立性である。アベノミクスの第1の矢は異次元の金融緩和なのだから、最初から政権の政策に組み込まれている。日銀が大規模緩和の継続を明確にしたのも安倍晋三政権の意向に沿う。新冷戦の影響が広がれば、緩和要求はさらに強まるだろう。

最大の問題は、大規模緩和が財政ポピュリズム(大衆迎合主義)の受け皿としての「財政ファイナンス」になっていることである。

先進国で最悪の財政危機にある日本が基礎的財政収支の黒字化をいつまでも達成できないのは、財政ポピュリズムがはびこっている証拠だ。大量に発行される国債を日銀が購入し続けるのは、財政政策と金融政策の不健全なもたれ合いである。

マイナス金利など超緩和の弊害は地方銀行の経営難に顕著に表れている。にもかかわらず、リフレ派が牛耳る日銀の政策決定会合ではまともに議論されない。

やっかいなのは、日米協議でトランプ政権が為替条項を持ち出すことだ。日銀は安倍政権の緩和要求とトランプ政権の円高要求のはざまでジレンマに陥る。

中央銀行の独立性は、成熟した民主主義国家の土台である。ハイパー・インフレなど苦い歴史の教訓から学んだ知恵である。日銀が「出口なし」のまま、立ち往生し続ければ、財政と金融の複合危機のマグマは膨らみ、日本経済の将来に重い負の遺産を残すことになる。(無垢)

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