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「フラット35」の不正利用、住宅機構が全件調査へ 防止策に限界も

長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」の資金使途が自己の居住用ではなく投資用だったという不正利用疑惑を受け、住宅金融支援機構はすべての融資先について同様の事例がないか調査を始める。本来認めていない投資目的の利用を排除するため審査などの融資実行前の対策を強化する。自己の居住用か投資用なのか判別しにくい場合も予想され、対策の課題になりそうだ。

戸建て住宅(神奈川県内)

長期の固定金利で資金を借りられるフラット35は、本人や親族が住む住宅の購入資金を機構と提携した金融機関が融資する。第三者に貸す投資用物件の購入資金に充てることは認めていない。こうした不正利用が疑われる融資は約100件にのぼる。機構は借り手が実際に住んでいるのかどうかなどの調査を始めた。

今回発覚した事例は特定の不動産会社が関与しているとみられているが、機構は5月中にもすべての融資案件から疑いのある例を抽出する作業を始める。フラット35は2017年度末で約68万件、15兆円の残高がある。全件調査で抽出した不正が疑われる事例でも、居住の有無や投資目的の認識があったかどうかを確認していく方針だ。

機構は再発防止策として、過去の不正事例を参考にした審査の強化や、申し込み時点で投資用に使えないことを周知徹底する対策に着手した。ただ、例えば住宅を買った後に転勤になった借り手が第三者に貸し出すことは認めている。居住用と投資用を厳しく線引きする「水際」の防止策が機能するのか疑問視する見方もある。融資件数も膨大で、現地に出向いて居住の有無を確認するのは現実的ではない。

不正疑惑を巡っては、フラット35の取り扱いで最大手のアルヒで投資物件への流用が疑われる案件が見つかり、同社が調査している。アルヒの浜田宏社長は14日「不正の疑いがある案件は過去に手がけてきた十数万件のうちで0.1%以下にとどまる」と説明した。

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